Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

色の方ではなく…(トラフシャコ属の1種)

2021-12-14 19:14:14 | エビ・カニ類

気持ちのいい青空が見られた本日のやんばるです。

風もゆるやか~で、数字以上にポカポカ感が高かった一日でした。

そのまま綺麗なサンセットが見られたりも…。

明日もこんな感じになりそうで、明後日には夏日になりそうな感じです。

風は北~北東。晴れ。

■■

生物が持つ派手な体色に『警告色』というものがあります。

主に有毒の生物に見られる色彩で、あえて目立ちやすい体色や模様を持つことにより、自身に手を出すと危険が及ぶぞと警告を発し、安全を確保するものと考えられているのだとか。

有毒な種が複数いて、それらが共通した派手な色や模様を持っている場合、これらを『ミュラー型擬態』と呼びますが、このときの色や模様も警告色。

また有毒でないものが有毒なものの色や模様を纏って身を守る場合、これを『ベイツ型擬態』と呼びますが、このときの色や模様も警告色。

警告色と擬態は深い関係があります。

因みに前者はアシナガバチとスズメバチの黄色と黒の縞模様。どちらの種も有毒ですね。後者はハナアブで、習性や外見がミツバチと似ています。

黄色と黒の警告色は人間にも有効で、踏切や工事現場、あるいは工場で危険な機械が作動しているエリアなどで、危険区域であることを示すために用いられていますよね。

黄色と黒といえば『虎斑』が思い浮かびます。

トラの体色・模様のことで『虎毛』ともいうのだそう。

あの黄色と黒は、誰に対して警告を発しているのでしょうか。なんて思ったりしたのですが、あの黄色と黒という色には特に意味はないのだとか。

意味があるのは縞模様の方で、それはもちろん茂みに隠れて獲物に近寄るため。つまり警告色ではなくカモフラージュ模様なのだそう。

というのも、トラの獲物である草食獣の目には、色覚がないのだとか。だから何色の組み合わせでも良く、たまたま黄色と黒に進化したのだそうです。

■■

さて…

〈トラフシャコ科トラフシャコ属の1種 Lysiosquillina sp. 21年10月18日 沖縄島崎本部〉

警告色は前述のように安全色彩として人間工学に取り入れられています。

JISが規定してる安全色によると、オレンジは『危険・明示』を意味しているのだそう。

確かに不用意に近づくと強烈なシャコパンチを食らうことに…。

おっと、この子はトラフシャコ属ですから、たぶんパンチではありませんね…。

 

 


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