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沖縄最古のグスク勝連城とグスクの成り立ち

2019-01-13 21:28:12 | 日本地理観光
勝連城跡

勝連城跡で歴史ロマンを垣間見る~沖縄の世界遺産最古の城塞へ(LINEトラベル 2015/11/30)

うるま市の素晴らしい歴史遺産勝連城。最古のグスクとされ、元代の陶磁器(染付)が出土しているとか。恐らく明代に日明貿易が始まるまで、勝連のあたりが沖縄の中心地だったような気もします。日明貿易は政府間の公式の貿易でしたが、元との貿易はそうではありませんでした。また一方で民間の貿易は存在したとは言え、元寇の脅威があったのも事実です。この状況は沖縄においても基本的に変わらなかったと言えると思います。ゆえに元との貿易を中心に政治を考える必要もありませんし(使節を迎え入れるための便を考える必要がない)、また、その脅威を意識した(島の東側での)国造りも有り得るだろうと考えられます。うるま市のあたりにはまとまった土地もあるようで、比較的早く開けたとも考えられます。

グスクの起源ですが、時代的にも元寇防塁との関係を筆者は考えます。本土の石垣ですが、花崗岩を容易に採取・運搬できる瀬戸内海沿岸に多く残り、花崗岩が産出が限られる東日本にはほとんどないようです。つまり城の造形は利用できる資源に規定されるところがあります。沖縄のグスクは琉球石灰岩で築かれており、これが本土には存在しなかった城壁が形成された主因だと思われます。サンゴ礁で形成される琉球石灰岩は勿論大陸にも存在しないでしょうから、その起源はさておき、これは本土の織豊系城郭と同様に、沖縄独自に発展してきた文化と言えるのではないでしょうか。

グスクの語源ですが、諸説あるようですが、古くは具足という字が当てられていたそうで、筆者はそのまま甲冑や鎧・兜の別称である具足が語源ではないかと思います。グスクと御嶽の結びつきが指摘されているようですが、御嶽を中心とした集落を守る具足(=鎧・城壁)がすなわちグスクという訳です。

うるまは沖縄の美称でもありますが、沖縄最古のグスクであるところの勝連城を擁するうるま市こそ本当の(考古学で痕跡が確かめられる)沖縄文化の起源の地と言えるのかもしれません。日本で言えば北九州みたいなものでしょうか。


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1 コメント

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第一尚氏と佐敷 (管理人)
2019-01-15 10:26:22
南城市佐敷は三山を統一し琉球王国(第一尚氏)を成立させた尚巴志の出生地で尚巴志は南山の佐敷按司からスタートしています。最古のグスク勝連城もそうですが日明貿易以前は特に東海岸が重要だったように思えます。
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