友だち障害、あるいは恋愛障害 (8)
このところ、急いで書いておきたいことが
いっぱいありすぎて、中身をちゃんと書く前に、
とりあえず、映画のように「予告編」だけでも
と思って書いています。
でも、いつのまにか、
いくつかの映画の「予告編」が、合わさったり、
入り混じってしまい、
本編がよくわからなくなっています(>_<)
この「友だち障害…」と「インクル」の中身を
考えると、「コミュニオンとフルインクル」という
タイトルで統合しようかと思ったのですが、
それじゃあ、完全に「カタカナ」タイトル!
になってしまうので、却下しました。
どうしても、書きたい中身は、
「0点でも高校へ」の、「もう一つの意味」です。
それは、いわゆる「低学力」とか「ボーダー」と
扱われる子どもたちの「苦労」についてです。
闘う相手は、「就職に有利」とか、「いじめられますよ」
「だから養護へ」という言葉です。
そのことを、ちゃんと書きたい理由の一つは、
ここ数日のブログを書きながら思い出した
一枚のアンケートです。
数年前の「高校進学相談会」のものです。
☆ ☆ ☆
中学の担任に「公立の底辺校に行くと、いじめ殺されますよ」
と言われた者です。
(相談会の中で)「私立の方が危ないですよ」というアドバイスは
衝撃でした。
担任の先生も決してひどい先生ではなく、
わりと親身になってくれている方だとは思うのですが、
その意見を絶対視せず、視野を広くもとうと思いました。
子ども自身は、高校に行きたいと思っているし、
実際、行こうと思えば行けると言われているのですが、
児童相談所や担任の話を聞くと、
「養護の方がいのだろうか?」と親が迷っている状況でした。
「普通の子の中にいると、
この子はいつもコンプレックスを抱いて、
みじめな思いをして、孤立しなくてはならない。
それでは気持ち的にかわいそうだ。だから養護に…」
と言われてしまうと、普通高校に入ったら辛いのかな、
と思えたのでした。
今日の相談会に出てみて、
「普通高校でも楽しく過ごせるかもしれない」
という希望が出てきました。
それに加えて、資料の中の養護学校の生徒さんの作文…、
今まで、【普通高校 ≦ 養護学校】だった気持ちが、
【普通高校 ≧ 養護学校】に一気に逆転しそうです。
本日は有意義なお話をありがとうございました。
☆ ☆ ☆
中学の担任に、「公立の底辺校に行くと、いじめ殺されますよ」
と言われ、児童相談所でも、
「普通の子の中にいると、この子はいつも
コンプレックスを抱いて、みじめな思いをして」
と言われたこの子は、いま、
とても素敵な高校生になっています。
本当に素敵な高校生になって、
いまも私たちの交渉に、一人で応援に来てくれます。
県教委の人たちに、自分の言葉で、
「みんなを高校生にさせてあげてください」と話してくれます。
その彼女の姿を見るたび、
私(たち)は、勇気と自信をもらっています。
「もし、あのとき、お母さんが担任や児童相談所の
いうことを真に受けていたら…」
その恐さは、幾重にも例えようがありません。
(つづく)
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