ワニなつノート

Halの冒険 (1)



NiiのいとこにHalという男の子がいます。
年齢は、Niiより7つ下。

ある日、私の妹から、Halのことでメールがきました。

『Halと病院に行って来ました。
「ことばの学級」でやったWISC-Ⅲとかの結果も持って行ったけど、
資料不足から診断名はつきませんでした。

でも医者に色々聞かれて、
小学校に入る前ひらがな全部読めなかったと答えたら
「ダメですね」と言われて、
確かにMaoは、もう読めてるけどと、
かかなりダメだしされて悲しかったよ。

それからHalが自分に自信が持てていない事や、
学校を嫌がっていたり、勉強について行けていないなどから、
今のままでなく「ことばの学級」や
「特別支援学級」はじめ個別の配慮が必要でしょうと言われました。

Halは、最近じゃぁ毎日保健室通い。
Halに聞いたら、教室がイヤなんだって…。

まぁ友達作りも勉強も苦手、
いまや体育や図工音楽も楽しくないときたら大変だよね。

この前、気持ちを表す質問でも書けたのは、
「泣きたい時→がまんする」
「淋しい時→歩いている時」
の二つだけ書いてくれて、楽しい時とかの気持ちが無かったけど、
それが今のHalなのかな~。

さて、これからの事ですが~
担任、養護、ことばの学級の先生達と相談しながら
Halにどうしたいか聞きながらやって行こうということですが、
色々言われてもさっぱりわからーん!
というのが現状かな。』


     ☆

実を言うと、私はHalが2,3歳のころから、この子はどこかで
「専門家」に「ひっかかる」かもしれないとは思っていました。

でも、周りは誰も気にしていないし、
私がわざわざ余計なことを言う必要もないよなと思っていました。

その後、Halはふつうに保育園に通い、
就学時健診にひっかかることもなく小学校に入学しました。

私は、「自分の勘違いかな~、ちょっと個性的なだけなのかな」と
思い始めていました。

このメールが来たのはHalが2年生の11月。
いまから3年前のことです。

仕事中にこのメールを読み、私はすぐに返信しました。

     ☆

『まず第一に、子どもの心配をして、病院に来ている親に向かって、
「ダメですね」とか言う医者は死んだ方がいいね!

その医者の対応次第で、
絶望してしまって親子心中してしまうこともあるのに、
そんなことも考えられないような医者には
二度とHalを連れていかなくていいよ。

何が「だめ」なんだ。
字が読めなくたって、ぜんぜんダメじゃないし。
Halはぜんぜんだめじゃないし、かわいそうな子でもないさ。

大事に育ててくれる両親がいて、かわいい強い妹がいて、
4人のじじばばにかわいがられていて、どこがかわいそうなもんか。

たしかにHalのように、集団に合わせたりうまくやっていくのが
苦手な子はいるけど、それは悪いことでもなんでもないし。
学校には、そういう子どもへの配慮や理解がなさすぎるだけで、
ダメなのは、学校だろ。

そうは言っても、現実にはってとこだけど…、
安易に、別の教室になんか行かせると、
親もHalを、みんなと別のかわいそうな子だと見ちゃうことになるよ。

保健室に行くのも悪くないし、そういう逃げ場を、Halが自分で作るのと、
特殊な教室を親が用意して、≪選ばせる≫のは、違うと思うよ。
仕事中だから、また。』
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