子どものなかで、「ふあん」がひろがっているそのときに、
私にできること。
ただ聴くこと。
そばにいること。
抱きしめること。
ただこのいまの「ふあんのひろがり」を受けとめること。
ふあんなきもちを、ただ聴くこと。
なぜと、理由を聞いてはいけない。
子どもは不安の理由を聞いてほしいわけじゃないから…。
理由を知りたいのは、子どもではなく、私の方だから。
子どもは、ふあんのひろがりを抱えているいまを、
ただ受けとめられたいと願っている。
子どもを受けとめようとするときに、忘れてはいけないこと。
子どもを一方的に「援助を必要としている弱いもの」とみないこと。
「頼りない子ども」を、「大人の私」が受けとめてあげる、と思ったら、
子どもの思いとすれちがう。
「もうギブアップだから助けて」と言っているのではない。
「もうできないから、代わりにやって」と言っているのではない。
子どもは、そのときまでに一人でできることは、
せいいっぱいがんばったのだ。
そのうえで、
「いま、ひとりでは、このふあんのひろがりを受けとめられないんだよ」と
とまどっている。
その、せいいっぱい受けとめようとしている子どもの姿が見えないと、
子どもの思いとすれちがう。
ちょっとの間、となりにいてほしい。
そうすればきっと、自分の荷物は、自分で受けとめるから。
自分の苦労は、自分で受けとめるから。
自分の人生は、自分で受けとめるから。
そのことをちゃんと信じてもらって、受けとめられること。
それが、「受けとめ合い体験」には、どうしても必要なことです。
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