とてつもなく「ふつう」 (下書き)
先日の就学相談会のなかで、やっちゃんの運動会のことを話しながら、
あらためて気づいたことがあります。
「これは大事(o|o)センサー」が感知しているのですが、
「大事なこと」だからちゃんと書こうと慎重になっていると、
言葉の鮮度がなくなりそうなので、下書きのまま載せてしまいます。
相談会にいなかった人には、分かりづらいかもしれません。
□ □ □
やっちゃんの運動会。
1年生のとき、運動会本番で、教室から一歩を出ずに、
一日、ひきこもっている姿。
そのとき、彼は「なに」をしているのか。
5年生になってはじめて、
一日まるごと運動会に参加することで、
彼は「なに」を手に入れたのか。
「なに」を見て聞いて、
「なに」を体験し、
「なに」を感じてきたのか。
学校生活の一つにしかすぎないけれど、
それはそれで学校の一大行事には違いない。
つまり、他のことができていても、
学校の大行事に、適応すること。
そのとき、彼は「なに」を手に入れたのか
とてつもなく「ふつう」を手に入れたのだと、
私には思えるのです。
一生使える「ふつう」の基本を手に入れたのだと思うのです。
学校生活の他のことは、成績をのぞけば、
ほとんど「大丈夫」であった彼が、
最後まで残った課題が、「運動会」だとしたら、
それを「克服」することで、手にしたもの。
それがとてつもない「ふつう」だと思います。
他の子どもたちは、
幼稚園でほぼ手に入れているものかもしれません。
1年生で、運動会が苦手な子どもはいますが、
一日教室から出てこないほど、
運動会を「ふつう」に受けとめられない子どもは、
やはり数少ないでしょう。
ほとんどの子どもが、
1年生でふつうに手に入れている「ふつう」です。
だから、彼が5年生になって、
あらゆる観察と努力と体験を通して、
ようやく手に入れた「ふつう」は、たいしたものではありません。
他の子たちはみんな、1年生の時に、あたりまえに、
無意識に、手に入れていた「ふつう」です。
だから、彼がその「ふつう」を手に入れたことは、
誰にも見えません。
「発達」や「成長」が数値になったり、
評価される形では、見えません。
でも、彼はたしかに、「とてつもないふつう」
「おおいなるふつう」を手に入れたのです。
その証拠に、6年生もふつうに参加し、
中学生になりまったく新しい学校、新しい環境、
新しい雰囲気の中学の体育際には、
1年、2年と、何事もなく参加しています。
彼が手に入れた「ふつう」は、
これから彼の一生で出会う「行事」(社会)への参加を、
支える「ふつう」だと、私は思うのです。
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