《なっちの研究2019》(その1)
《1・「なしにできない」ものを生きる》
「なしにできないもの」を生きるとは何か。
自分の納得の呪文だから、人に説明できる自信はない。
でも、なっちの生き方には、中邨さんが言うように「憧れるもの」がある。
その行動の100個中100個は、そうしたいとは思わない!
なのに、そうしたくはない100個の行動を貫く「主体感覚」の在りかは、無条件に尊敬に値する。
これは誉めていることになるか?
もちろん! 私たちの「悪い子界」では最高の栄誉だ( `―´)ノ
「真似はしたくない100個の行動を貫く主体感覚の在りか」
・・・かっこよく言っているが、「わがまま」とか「自己中」とか、「お前、いい加減にしろよ」ともいう。でも、そこにはどうしても「なしにできない感情」、「なしにできないもの」があるのだ。
それは、他人の身体が感じることのできないもの。
なっちは、「なしにできないもの」を大切に生きる天才だった。
《2・「代わりの子犬」を生きる》
「なしにできないもの」を生きるとは何か。
私の呪文では、「代わりの子犬を生きる」の反対だ。
【大好きなペットが車にひかれるところを見た子どものショックや悲しみ、恐れ、怒りを消すために新しい代わりの子犬を買うことをすぐに提案すると、親は子どもに、その感情はたいしたものではないと伝えているばかりでなく、そもそもそうした感情は存在さえしないのだと教えることになる。】(※)
この文章は、8歳の時から私が握りしめてきた拳の中身を教えてくれた。50年経ってもかさぶたすらできない傷の正体を、教えてくれた。
なっちは「代わりの子犬」も、「代わりの学校」も「代わりの友だち」も「代わりの自分」もいらないと言い続けているだけなのだ。
この自分がいい。この母ちゃんと父ちゃんがいい。この家がいい。この友だちがいい。
この学校がいい。ここがいい。ここで生きたい。
【い】「いいところなど、どこにもない。いまいる、ここを、いいところに」(By小夜さん)
なっちと8歳の私は、確かに仲間だった。(残念ながら)
「悪い子」でよかったと、肩を組みあえる仲間だった。(残念なことに)
そこにやっちやゆうきやただしやゴクミやえみちゃんや、とにかくめんどくさい面々が加わる。(残念ながら)
それに、「悪い子同盟」ではないが、純くんも春くんもあーちゃんも、伊織君も、RONINしながら訴えていることは、「なしにできないものを生きたい」ということだ。
この子たちが、浪人してまであきらめられない思い。それは、高校とか入試制度の話ではない。
みんな、それぞれの人生で「なしにできない」大切な生き方を生きているのだ。
※「身体に閉じ込められたトラウマ」 ピーター・ラヴィーン
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