ワニなつノート

定員内不合格と浪人の時間



定員内不合格と浪人の時間

       

定員内不合格という理不尽によってであれ、子どもたちの浪人の時間は人生が止まった時間ではない。その時間に寄り添うことが、私たちは苦手だった。下手くそだった。


浪人の時間。それは人生のすべてが止まった時間ではない。生活も学びもつながりも人生も、続ている。


浪人の時間、それは人生の一部、学ぶことをあきらめない時間。いえ、大人が考える学びとは別のもの。


大切にされてきた自分の存在を手放さないでいるための、調整の時間。自分をあきらめない「いきかた」を学ぶ時間。


仲間とのつながりをあきらめなくていい。

夢もあこがれもにぎりしめたままでいい。

子どものままでいい。

ただの子どもでいられた時間のつづき。

ただの子どもであることをあきらめない時間。


それまでの人生の時間のすべてを使ってつないできた寄る辺を手放さないでいいと、自分に確かめる時間だった。
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