ようこそ 2020就学相談会へ(その14)
《ふつう学級での三つの学び》
① 自己調整という学び。
② 協働調整という学び。
③ 膨大な量の観察学習という学び。
学びは、文字を覚えることだけじゃない。
学びは、言葉を使うことだけじゃない。
学びは、点数を取ることだけじゃない。
それは学びの「見えやすい形」を取り出しただけ。
学びの「見えやすい形」から「もっとも遠くにいる」子どもが、教えてくれた三つの学び。
《調整とは音楽のような》
「ああ、あの子はのびのびと息をしているんだな。」
「あの子は苦しそうに呼吸してる。」
「ぼくの前で息を止める子もいる。その息が開くのもみえる。」
どの子がゆっくりな息をしているか。
同じ息をしているのは誰か。
「いまここにいること」に安心して呼吸して笑う子。
怖れないでいる子、怯えている子。
そのあいだに、たくさんの呼吸がある。
「一人で生きる」と「一人じゃないを生きる」。
他の子たちとの調整を経験する。
「調整」とは、みんなとつくる音楽のようなもの。
たくさんの音や呼吸と出会い、選び、取り替え、折り合い、せめぎ合い、自分の「音楽」をつくる。
みんなと力を合わせて演奏する音楽の中に、自分を感じること。音を感じること。
□
どういう時に、この身は安心を感じるか。
誰といる時、この身はしあわせを感じるか。
この世界の中で、「私」を感じるということ。
今ここにいて、「私」が感じるということ。
私がどんなふうに呼吸しているか。
私がどんなふうに息ができるか。
私が怖れているもの。私が安心するもの。
その間に「世界をおく」ことを学ぶ。
この世界での、自分の「身の置き方」「身の置き所」を、自分で定める。
私の身体は何を怖れるかを知る。
私の身体は何に安らぐかを学ぶ。
自分の居心地のいい場所をみつける。
どんな人のつながりのなかで、この身はしあわせを感じるか。
そのつながりの中にいる自分の「身の置き方」を、どうやって調整するか。
どうすれば、自分のいたいつながりの中に、この身を置けるか。
根源的な学び。
それは「自分の身体にある自己調整力を知ること」。
みんなのいる社会での自分の生き方を学ぶ。
学びたいのはそのこと。
学ぶ楽しさはそのこと。
そんな楽しい学びをしているなら、そりゃぁ、高校にいくっていう訳だよね。
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