【「学ぶ意欲がない」という評価及び「定員内不合格」の再判定を求める要望書】の記事が、今日の千葉日報に掲載されていました。
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千葉県立高受験、定時制秋も定員内不合格 当事者会「再判定を」
今春中学卒業、障害ある女性 県教育長に要望書
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三部制定時制の千葉県立高校の秋季入学者選抜試験(8月実施)で、障害のある女性(15)が「定員内不合格」とされたことを受け、当事者の親らで構成する、千葉「障害児・者」の高校進学を実現させる会は13日までに、県教育長宛てに不合格の取り消しと再判定を求める要望書を提出した。不合格の理由とされた「学ぶ意欲が見とれなかった」との説明の取り消しも求めている。
定員内不合格は、県立高校の入学試験で定員割れがあるにも関わらず、障害のある子らが不合格になる問題。同会によると、県教委の担当者は、女性を不合格と判定した理由として「学ぶ意欲が見とれなかった」と説明した。
同会は要望書で、女性は認められた方法で受験し、試験を放棄したわけでもないと指摘。「学ぶ意欲が見とれなかった」と判定することは理不尽だと強調する。
女性は、難病「レット症候群」で手を器用に動かしたり話すことが難しい。それでも小中学校9年間を普通学級で学び、3月には県内の公立中学校を卒業。しかし、春の県立高校入試で定員内不合格となっていた。
8月の試験では、女性の症状に配慮した方式で受験できる「特別配慮申請」が春の試験時よりも幅広く認められた。作文課題で、用意した説明文付きの複数の写真から文を組み立て、介助者の力を借りながらも文字を書き写した。400字~600字以内の条件に対し、500字以上の作文を書き上げ、提出したという。
8月の試験で女性の介助をした社会福祉士の影山朋子さんは、「(女性は)試験に向けて面接や作文の練習を本当に頑張っていた。本番でも休まずに最後までペンを握り、作文を書き続けた。高校に入りたいという強い思いを感じた」と話す。
女性の母親の浜野美由紀さんは「学びたい人に学ぶ意欲が見とれないというのはおかしい。勉強が大好きな娘の学びの場を確保してほしい」と訴えた。
要望書は4日に提出。県教委の担当者は「(要望書の)内容を確認して回答を検討したい」としている。