千葉の今年の要望書です。
昨日の交渉で、「1月と3月に定員内不合格を出さないように通知を出したが、結果は減らなかった」と課長が言いました。「頭にきた」とも言いました。
「通知が出てるのに、ぜんぜん減らないじゃないか」と文句を言うつもりが、先に言われてしまいました。
課長の言葉が嘘ではないのは、今年の「通知」を見れば分かります。
①【定員内不合格とする場合は、その理由について明確に説明できるようにすること」】
②【『総合的に判断した』のみの理由では、説明責任が十分に果たされているとは言えないことに留意すること】
③【定員内不合格者を出した学校についてはヒアリングを行う予定ですので、ご承知おきください】
□
この三つは私たちが30年余り、要望し続けたことでした。
そして30年余り、「それはできない」と断られ続けてきたことでもありました。
ようやくそれが実行されたのに、「定員内不合格」は減りませんでした。
高校の先生の「生徒を選べる身分」という特権意識は、予想以上に根深いのかも。
課長はこうも言いました。
「基本的に公教育なので、学ぶ意欲のある子が、学校で学べるように努めていきたい」
さてと。
ここから、だな ๛ก(ー̀ωー́ก)
■ ■ ■
2021年6月11日
千葉県教育委員会教育長 冨塚昌子様
千葉「障害児・者」の高校進学を実現させる会
障害のある受験生の定員内不合格をなくし、すべての中学卒業生の教育機会の保障を求める要望書
貴職におかれましては、「千葉県立中学校・高等学校における医療的ケアガイドライン」の策定ならびに当会30年余の悲願である「定員内不合格0」の実現に向け、1月と3月に通知を発出していただき、さらに「定員の遵守」のみならず「選抜・評価に係る説明責任」について千葉県教育委員会の姿勢を明確に示していただく等、障害のある子もない子も共に学ぶインクルーシブ教育の推進への御尽力に心より敬意を表します。
ところが県教育委員会の通知にも関わらず、今年の受検においても「エレベーターが設置されていない」ことや「障害のために履修困難な教科があること」「介助者等の配置の問題」「面接時のコミュニケーション能力の評価」が、定員内不合格の理由として説明されており、千葉県全体でも100人を超える定員内不合格者が出されている実態があります。
重度知的障害者の普通高校入学については、2020年2月18日の衆議院予算委員会において、萩生田文部科学大臣が「障害を理由に入学を拒否されることは絶対にあってはならない」と述べています。また、2020年2月26日に舩後靖彦議員から提出された要望(入試で提供される合理的配慮は、本人が力を十分発揮できるよう、日常的に本人と介助や意思疎通の経験がある者を指定すること)についても迅速な対応により熊本県で意思疎通支援者が初めて認められました。(※添付資料1)
そこで、「障害のある受験生の定員内不合格をなくし、すべての中学卒業生の教育機会の保障」を実現するために、今年の受検における「定員内不合格」を出した校長の「説明」の事例を明らかにするとともに、それらの説明の妥当性について千葉県教育委員会の考え方をさらに明確に示されるよう、以下について要望いたします。
記
1. 障害のある受験生の定員内不合格をなくし、すべての中学卒業生の教育機会の保障を実現して下さい。
2. 令和3年度千葉県公立高等学校入学者選抜において、定員内不合格を出した校長による「説明」を公表して下さい。
3. 障害のある受験生の定員内不合格をなくすため、当会の経験による以下の「説明」事例について、県教育委員会の認識を示して下さい。
a.「総合的判断」
b.「体育等、履修困難な教科がある」
c.「エレベーター等の設備がない」
d.「介助者・看護師等の配置が困難である」
e.「コミュニケーションできない」
f.「面接において本人の意思が分からない」
g.「面接において本人の表現が分からないため点数が最低点である」
h.「車椅子利用のため教室移動に時間がかかり履修困難である」
i.「他に指導困難な生徒が多数いるため」
j.「進級・卒業の見込みがないため」
以上
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