養護学校に通っている子どもたちは、自分が暮らしている地域の子どもたちとの、いかなる人間的なふれあいもないまま、二十歳までの子ども時代を…あっというまに通過してしまうことがあり、それは決して例外とは言えない。
成人式がそれを象徴している。
養護学校や特殊学級出身の「新成人」は、地域の会場で、声をかけてくれる友人がいない。友人でなくても、ただの顔見知りもいない。名前が思い出せないくらいのただの同級生もいないことがあり、それは例外ではない。
もっとも、成人式そのものが、「別に」行われることも珍しくない。
つまり、その子の20年の子ども時代、重度の障害児は子ども同士の接触を(人間的接触)を広く長い時代・時間に渡って奪われ、ごく限られた関係に限定されている。
たぶん、まぎれもなく、子ども時代の「学校生活の分離」は、私たちが受け継いだ教育(学校)の伝統のもっともよくない部分である。
幸運にも、「ともに学ぶ、ともに遊ぶ、ともに生活する」ことを大事にする意味に気づいている人はたくさんいる。
行政の側ではなく、そうした会の就学相談会に参加することができれば、普通学級への間違った思いこみや、いらぬ遠慮をなくすことができる。
取り除くことにもっとも抵抗したと思われるエピソードは、「分からない授業はかわいそう。自分でできないことで、傷つくんじゃないか。本人のニーズにあった(不親切ではなく)教育がいい」であったのは、注目に値する。
これは、11番目・無視する、の「穏やかな」例である。
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yo
やすハハ
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