新一年生の教室の世界(M-①)
《みんなが同じ「新入り」から始まる学校生活》
《新一年生という感情》の共有があるので、
新世界で起こることのひとつひとつに、
「驚き」「新鮮さ」がある。
そこで起こるすべての「初めて」には、
新一年生の「未体験」が共有されている。
そこから、一緒に新しい冒険に向かう仲間の絆が生まれる。
そのはじめての教室で話されたことは、
「そこにいた者だけに分かりあう形」で、
一人ひとりに取り込まれていて、
その後の人生を通じて、何度もそこに返り、
また新たな「初めて」に向かうことができる。
「そこにいた者だけに分かりあう形で」のことばや行動は、
直接的にはそこにいた者だけにしか通じない面はある。
でも、「そこにいた者だけに分かりあう形」がある、
ということは、確かに残る。
そこにいた者だけに共有される「新しい理解」をつくることができる。
その相互性と応答性を、体験している。
そのことを、中学や高校やその後の「適応力」の高さとして、実感することがある。
障害のある子の側に、その経験があり、
障害のない子の側に、その経験があり、
それぞれに、新しい出会いと経験への道が開かれる。
ことにつながる。
それが、ふつう学級を体験した子どもの「違い」として、
私たちが実感してきたものの正体かもしれない。
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