アンダンテ ~私の歩幅で~

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「フォルテ」と「フォルティッシモ」

2006年01月18日 | ピアノ全般
ピアノで大きな音を出すこと、実は、私、苦手です。

しっかりした音を弾かなくてはならないような時でも、
内心「この音でいいのかな?」とか、
「この程度の音量でいいのかな?」
等々、キータッチの加減に自信のない私は、
迷いのあるピアノの音を出してしまいます。
確信を持てずに出す音は、やや中途半端な音になります。

そのようなこともあり、今まで練習してきた曲の多くは、
「f」がほとんどなかったと思います。

それが今は、出だしから「f」です。
幸い、この曲では「f」を出すことに全く抵抗がありません。

ここで、また新たな問題が発生しました。
「f」=「強く」
ということで、思いっきり音を出してしまうと、
それはもう「f(フォルテ)」ではなくなりそうです。
もしかしたら、「ff(フォルティッシモ)」かも…。

実際の響きとしては、どちらであるのか不明ですが、
弾いている私自身は「もうこれ以上出せません」という状態です。
なので、その音は「ff」もしくは「fff」になりそうです。

「f」なのですから、余力を残しておくべきでしょう。
その楽曲の強弱標語で一番強いのが「f」であるとしても、です。

では、どうしたら、その「余力」を残して
「f」を出すことができるのでしょうか?

「f」を出す時の気持ちとして、
「鍵盤を通り抜けるくらい」という表現があります。

そうすると、「ff」は床を通り抜けて地面に達し、
さらに「fff」は地面を通り抜けて地球の裏側まで、
ということになるのでしょうか?

精一杯の「f」ではなく、まだ先のある「f」。
テクニックは目一杯でも、
せめて気持ちだけは余裕を持って音を出したいと、
ようやく思えるようになりました。

気持ちは音に出るはず。
そう信じて、ピアノを弾いています。