令和元年5月14日(火)
眞 風 : まじ、油まじ
南または南西の季節風で、伊豆半島(静岡県)から
日向灘(宮崎県)辺りまでの太平洋沿岸や瀬戸内海
に於いて呼ばれている名前。
風速もかなり在り、「はえ」と異なり湿り気を帯び
雨を伴うこともあう。
TV「プレバト」の俳句コーナーで人気の在る、
俳人の夏井いつき先生の著書「絶滅寸前季語辞典」
がある。
此の中に、「油まじ」という季語の記述があり、
とても面白かったので紹介します。
[愛媛県の最南端の村で、伝馬船を漕ぎつつ鯛を
釣って育ったので、この手の漁師が使う気象用語
には、小さい頃から馴染んでいた。
祖父は村の特定郵便局の局長だったが、 朝、
大金庫の鍵を開けたら、仕事は全部息子である父
に預け、一日中沖に出ている様な放蕩ジジイで
あった。その祖父が時々沖に出ない日も在って、
「こがいな油まじが吹く日は、頭が痛うなるけん
沖には出んのや」と言い訳していたのを思い出す。
油まじと頭痛の関係はよく分からないが、ひょっ
とするとあれは、二人もいた愛人のところに通う
口実だったのかも知れない}
(夏井いつき著:絶滅寸前季語辞典、原文の儘)
今日の1句
油まじ放蕩したき一日かな ヤギ爺
眞 風 : まじ、油まじ
南または南西の季節風で、伊豆半島(静岡県)から
日向灘(宮崎県)辺りまでの太平洋沿岸や瀬戸内海
に於いて呼ばれている名前。
風速もかなり在り、「はえ」と異なり湿り気を帯び
雨を伴うこともあう。
TV「プレバト」の俳句コーナーで人気の在る、
俳人の夏井いつき先生の著書「絶滅寸前季語辞典」
がある。
此の中に、「油まじ」という季語の記述があり、
とても面白かったので紹介します。
[愛媛県の最南端の村で、伝馬船を漕ぎつつ鯛を
釣って育ったので、この手の漁師が使う気象用語
には、小さい頃から馴染んでいた。
祖父は村の特定郵便局の局長だったが、 朝、
大金庫の鍵を開けたら、仕事は全部息子である父
に預け、一日中沖に出ている様な放蕩ジジイで
あった。その祖父が時々沖に出ない日も在って、
「こがいな油まじが吹く日は、頭が痛うなるけん
沖には出んのや」と言い訳していたのを思い出す。
油まじと頭痛の関係はよく分からないが、ひょっ
とするとあれは、二人もいた愛人のところに通う
口実だったのかも知れない}
(夏井いつき著:絶滅寸前季語辞典、原文の儘)
今日の1句
油まじ放蕩したき一日かな ヤギ爺