遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

瓜 番

2019-08-04 16:44:09 | 日記
令和元年8月4日(日)

瓜 番 : 瓜小屋、瓜盗人


畑の胡瓜、西瓜、メロン等の瓜類は熟れて美味
しくなる頃によく盗まれる。

そこで夜に畑に忍び込む盗人を見張るために、
畑の隅に番小屋が設けられ、番人が泊まり込み
被害を防いだ。
然しながら最近では余り見られない。


俳人の夏井いつき先生の「絶滅寸前季語辞典」に
「瓜番」の記述がある。
副題に瓜小屋、瓜番小屋、瓜守、瓜盗人がある。




すぐに思い出すのが有名なこの一句

先生が瓜盗人でおはせしか     高浜 虚子

捕えてみれば、我が子ならぬ我が師ともなれば
この後の展開はどうなるのか。
思わずクスリと笑ってしまう俳諧味はさすが、
「虚子」さんの一句である。
婦女暴行、ストーカー、公金横領等、先生と名の
付く方々の犯罪は後を絶たない。
また教員が、また政治家がと取沙汰される度に
やれやれと暗い気持ちになる。
瓜なら盗んでいいとは言わないが、俳句にすら
ならない様な事をやってしまってはお仕舞だ。
「先生が暴行犯では救いようがない。きちんと
己の罪を償った頃には、学校にも、庁舎にも
議会にも、自分の居場所はなくなっているだろ
うから、ここは瓜番でもしながら、古き佳き時
代の文学に身を委ねつつ、更生の道を探るしか
ないだろう。

今日の1句(俳人の名句)

瓜番の七言絶句朗々たり    尾越 二秋


(夏井いつき著「絶滅寸前季語辞典」より)



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1 コメント

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Unknown (春日)
2020-06-07 21:43:01
瓜小屋…に因んで短歌一首です、

瓜小屋の番に物音立てられず夜の静寂(しじま)に長く潜めり
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