平成27年12月2日(水)
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原節子主演の「お嬢さん乾杯」
終戦の昭和20年(1945年)の翌年(昭和21年)原節子さんは
資生堂のキャンペーンガールとして、戦後初の多色摺り
ポスターが街中に貼り出された。
この年、黒沢明監督の「我が青春に悔いなし」に出演、、
当時東宝は争議の真っ最中で、そのあおりを受け新東宝
に移り、、翌昭和22年にフリーの女優となる。
昭和24年の3月に封切られたこの「お嬢さん乾杯」は、
没落した上流社会の令嬢と、終戦後の混乱期に自動車修理
工場を起こし、新興成金となった男との恋を描いた、
ロマンテイック・コメデイ映画である。
お嬢さん乾杯(1947年3月封切) 松竹映画
スタッフ
監督 : 木下 恵介
脚本 : 進藤 兼人
製作 : 小出 孝
撮影 : 楠田 浩之
音楽 : 木下 忠司
歌「お嬢さん乾杯」: 灰田 勝彦
バレーの振り付け : 貝谷 八百子
キャスト
石津 圭三 : 佐野 周二
池田 泰子 : 原 節子
吾朗(義弟): 佐田 啓二
出入業者、佐藤 : 坂本 武
池田家父 : 永田 靖
母 : 東山 千恵子
祖父: 青山 杉作
バーのマダム: 村瀬 幸子
泰子の友人 : 楠田 薫
特別出演 : 貝谷バレー団
大日本拳闘協会
※ 佐野周二は、ニュースキャスターの関口宏の父
佐田啓二は、俳優の仲井貴一の父。佐田啓二が
学生の頃佐野周二の家に下宿してをり、その縁で
佐田啓二は松竹に入社したとある。
永田靖以下5名の役者は、俳優座からの出演。
あらすじ
自動車修理工場を経営する圭三の所へ、出入業者の
佐藤が訪れ見合い話を持ってくる。
相手は元華族の令嬢泰子、、嫌がる圭三を渋々承知
させる。 合って見ると高慢な女性ではなく、清楚
で気さくな絶世の美女、、、すっかり気に入り縁談を
承知する。
後日、池田家を訪れた圭三は大家族を紹介される。
後、二人になった時に泰子は、「父は詐欺事件に逢い
今は刑務所に居る。家は抵当に入り財産の何もかもを
失くして、、」と告げられる。
その後仲人の佐藤に聞き正す圭三は「金の為の結婚か」
と失望する。
然し、泰子への愛情が深まり、泰子の誘いでバレーを
見物に、、、 その後、圭三の好みの拳闘(ボクシング)
を見に、、、初めて見る拳闘に泰子は興奮する、、、。
後日、泰子の誕生日に花束を持って訪れた圭三は、
ピアノをプレゼントする、、、。
泰子の家族(特に祖父母)等は、彼の行動に違和感を
「、、ではないが私たちを見下げられた様で淋しい」
そうとは知らず圭三は泰子に「ピアノを弾いて欲しい」
。。泰子のピアノに聞き入り、今度は圭三にも何かと、
所望される。 圭三は故郷の民謡を歌う、、、。
暫くした在る日、泰子は圭三を伴い、刑務所へ父を
訪ねる。 父は泰子に「金のために結婚をしない様、」
と忠告される。 泰子の心は益々重くなり、、、。
泰子の気持ちが今一つ判らぬ圭三は、、翌日泰子に
「心の内を打ち明けて欲しい、、」と頼みこむ。
泰子は「結婚すれば愛する事も出来る様になります、、」
と心の内を打ち明け、圭三に自分の心を侘びる、、。
圭三も納得をし、、、。
身内だけの結婚披露宴を準備した当日、泰子の家を訪れた
圭三は、祖父母から以前、泰子の死亡した婚約者の話を
聞き、、とても遣る瀬無い気持ちとなり、、、、、、
泰子へ、別れの手紙を残し、田舎へ旅立つ決心をする。
バーに戻った圭三は、マダムに泰子との別れを告げ、
コップにビールを注ぎ「お嬢さん乾杯」と杯をあげ、
旅立って行く、、、。
後には、呑みほしたコップが残り、、、
圭三の去った後、泰子が訪れ、、披露宴の準備が無駄と
なったバーのマダムがやけ酒を飲む所へ、、、。
泰子を罵倒をしている所へ、弟の吾朗が現れて、、、
「今なら未だ間に合う、一緒に駅へ行こう、、、、。」
車で追いかける、、、ラストシーン
とても、切ないエンデイングシーン、、。
古き良き時代の フランス映画の様で、、。
戦後間もないこの頃、人々の生活は混乱をきたして、
誰もが苦難と貧困にその日一日を何とか暮らしていた
時代の背景が良く出て居ると思います。
一攫千金を狙う詐欺師達が横行し、、、それでも
何にか皆がとても優しかった時代を軽妙にコミカル
なタッチで描かれていると思います。(ヤギ爺)
今日の1句
遠山に日の当たりたる枯野かな 高浜虚子
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原節子主演の「お嬢さん乾杯」
終戦の昭和20年(1945年)の翌年(昭和21年)原節子さんは
資生堂のキャンペーンガールとして、戦後初の多色摺り
ポスターが街中に貼り出された。
この年、黒沢明監督の「我が青春に悔いなし」に出演、、
当時東宝は争議の真っ最中で、そのあおりを受け新東宝
に移り、、翌昭和22年にフリーの女優となる。
昭和24年の3月に封切られたこの「お嬢さん乾杯」は、
没落した上流社会の令嬢と、終戦後の混乱期に自動車修理
工場を起こし、新興成金となった男との恋を描いた、
ロマンテイック・コメデイ映画である。
お嬢さん乾杯(1947年3月封切) 松竹映画
スタッフ
監督 : 木下 恵介
脚本 : 進藤 兼人
製作 : 小出 孝
撮影 : 楠田 浩之
音楽 : 木下 忠司
歌「お嬢さん乾杯」: 灰田 勝彦
バレーの振り付け : 貝谷 八百子
キャスト
石津 圭三 : 佐野 周二
池田 泰子 : 原 節子
吾朗(義弟): 佐田 啓二
出入業者、佐藤 : 坂本 武
池田家父 : 永田 靖
母 : 東山 千恵子
祖父: 青山 杉作
バーのマダム: 村瀬 幸子
泰子の友人 : 楠田 薫
特別出演 : 貝谷バレー団
大日本拳闘協会
※ 佐野周二は、ニュースキャスターの関口宏の父
佐田啓二は、俳優の仲井貴一の父。佐田啓二が
学生の頃佐野周二の家に下宿してをり、その縁で
佐田啓二は松竹に入社したとある。
永田靖以下5名の役者は、俳優座からの出演。
あらすじ
自動車修理工場を経営する圭三の所へ、出入業者の
佐藤が訪れ見合い話を持ってくる。
相手は元華族の令嬢泰子、、嫌がる圭三を渋々承知
させる。 合って見ると高慢な女性ではなく、清楚
で気さくな絶世の美女、、、すっかり気に入り縁談を
承知する。
後日、池田家を訪れた圭三は大家族を紹介される。
後、二人になった時に泰子は、「父は詐欺事件に逢い
今は刑務所に居る。家は抵当に入り財産の何もかもを
失くして、、」と告げられる。
その後仲人の佐藤に聞き正す圭三は「金の為の結婚か」
と失望する。
然し、泰子への愛情が深まり、泰子の誘いでバレーを
見物に、、、 その後、圭三の好みの拳闘(ボクシング)
を見に、、、初めて見る拳闘に泰子は興奮する、、、。
後日、泰子の誕生日に花束を持って訪れた圭三は、
ピアノをプレゼントする、、、。
泰子の家族(特に祖父母)等は、彼の行動に違和感を
「、、ではないが私たちを見下げられた様で淋しい」
そうとは知らず圭三は泰子に「ピアノを弾いて欲しい」
。。泰子のピアノに聞き入り、今度は圭三にも何かと、
所望される。 圭三は故郷の民謡を歌う、、、。
暫くした在る日、泰子は圭三を伴い、刑務所へ父を
訪ねる。 父は泰子に「金のために結婚をしない様、」
と忠告される。 泰子の心は益々重くなり、、、。
泰子の気持ちが今一つ判らぬ圭三は、、翌日泰子に
「心の内を打ち明けて欲しい、、」と頼みこむ。
泰子は「結婚すれば愛する事も出来る様になります、、」
と心の内を打ち明け、圭三に自分の心を侘びる、、。
圭三も納得をし、、、。
身内だけの結婚披露宴を準備した当日、泰子の家を訪れた
圭三は、祖父母から以前、泰子の死亡した婚約者の話を
聞き、、とても遣る瀬無い気持ちとなり、、、、、、
泰子へ、別れの手紙を残し、田舎へ旅立つ決心をする。
バーに戻った圭三は、マダムに泰子との別れを告げ、
コップにビールを注ぎ「お嬢さん乾杯」と杯をあげ、
旅立って行く、、、。
後には、呑みほしたコップが残り、、、
圭三の去った後、泰子が訪れ、、披露宴の準備が無駄と
なったバーのマダムがやけ酒を飲む所へ、、、。
泰子を罵倒をしている所へ、弟の吾朗が現れて、、、
「今なら未だ間に合う、一緒に駅へ行こう、、、、。」
車で追いかける、、、ラストシーン
とても、切ないエンデイングシーン、、。
古き良き時代の フランス映画の様で、、。
戦後間もないこの頃、人々の生活は混乱をきたして、
誰もが苦難と貧困にその日一日を何とか暮らしていた
時代の背景が良く出て居ると思います。
一攫千金を狙う詐欺師達が横行し、、、それでも
何にか皆がとても優しかった時代を軽妙にコミカル
なタッチで描かれていると思います。(ヤギ爺)
今日の1句
遠山に日の当たりたる枯野かな 高浜虚子
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