風邪をこじらせた際に鼻が重苦しくなり、どろっとした鼻水と頭痛、そして微熱などの不快な症状が続く急性副鼻腔炎。
よくある病気ですが、抗生物質が使われることが多く、多くの医師も特に疑問を抱くことなく処方してきました。
しかし、2014年2月に掲載された論文では、そうした抗生物質使用の効果に疑問が投げかけられています。
Ahovuo-Saloranta A, et al. A . . . 本文を読む
がんで死なないためにはがんの早期発見、早期治療が原則ではあります。
そのために住民検診や職場検診で胸のレントゲンを撮影する機会はあります。
しかしながら、特に症状のない人に胸の単純レントゲン写真を毎年撮影しても肺がんの発症率・死亡率は共に変わらないという研究結果があります。
米国の55~74歳の成人15万人あまりを対象に行われた研究で、約 . . . 本文を読む
健康情報を理解する力が低いと病気(心不全)の人の寿命が短くなるという研究結果があります。
元文献はコチラです。
Health literacy and outcomes among patients with heart failure
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21521851
その研究では、1,494人の心不全 . . . 本文を読む
プライマリ・ケア医を増やすと高齢者の健康状態がよくなるという研究結果が米国で発表されました。
高齢者の健康管理には、全身を診るという視点でのケアが重要となります。
かかりつけ医は、身体の病気のみならず、こころの病気や社会的な問題に対してもケアできる存在です。
また、かかりつけ医が、高齢患者の「くすりの整理」の調整役として重要な役割を果た . . . 本文を読む
米国の内科学会雑誌(Arch lnternal Med 2011, 171:134)によると、心筋梗塞などの冠動脈(心臓を養う血管)の病気のあった患者さんを2群に分けて、通常の治療の上に載せて、ストレスマネージメントなどの認知行動療法の効果をみたところ、心筋梗塞などの再発率が有意に低かったとのことです。
心臓は心の臓器と書きます。
文字通り、こころの影響を受けているということ . . . 本文を読む
今多くの病院・診療所で電子カルテが紙カルテに代わって使われています。診察室にどんと居座ったコンピューターやモニター画面がもう当たり前の光景となっていますね。
今回、その電子カルテが診察に与えた影響を海外で検証した研究をご紹介します。
場所は米国ですが、170人の患者に電子カルテ導入前後のインタビュー調査をしてみたところ、当初安全面などにやや不安を感じていた . . . 本文を読む
パーキンソン病は、転倒を起こす平衡障害・姿勢保持障害などを来すことがあります。
このような患者さんに対して、一般的に運動が進められています。しかしながら、どのようなプログラムがよいかはあまりわかっていませんでした。
米国の一流医学雑誌 (NEJM) の2012年2月9日号に興味深い報告がありました。
リンクはこちらです→http: . . . 本文を読む
世界的に権威のある英国医学雑誌(British Medical Journal)に、日本でも「関節の痛み」に対して一般的に使用されているグルコサミンやコンドロイチンに関する研究が発表されました。
変形性膝関節症及び股関節症に対するグルコサミン、コンドロイチンの効果を調べるいくつかの研究をネットワーク・メタ分析という手法で検討した研究です。
その最終的な結果 . . . 本文を読む
予防接種は大切な予防医療政策の一つです。
さて、米国での小児への肺炎球菌ワクチンの導入効果を評価する研究結果が最近発表されました。
ワクチン導入前の1997年~99年、そして2000年の導入を経た2007~09年の肺炎球菌に関連する年間平均入院数を比較したところ、導入前に比べて10万人あたり55人の減少、言い換えると年間に推定16万8千人もの肺炎球菌感染症の入院 . . . 本文を読む
今回から新シリーズ、「総合診療最新研究からの話題」と題しまして、短めの記事をお送りいたします、第一回目の今回は、
筋力が強い男性は死亡率が低い
です。適度な運動が心肺機能を向上させ心血管系の病気(心筋梗塞など)の発症を減らすことはよく知られている事実です。
運動の成果の1つの指標である「筋力」が強い人は結果として心血管系の病気が少ないこともわか . . . 本文を読む