燃えるフィジカルアセスメント

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パーキンソン病患者における太極拳と姿勢の安定性

2015-09-25 | 総合診療ニュース

パーキンソン病は、転倒を起こす平衡障害・姿勢保持障害などを来すことがあります。

 

 このような患者さんに対して、一般的に運動が進められています。しかしながら、どのようなプログラムがよいかはあまりわかっていませんでした。

 

 米国の一流医学雑誌 (NEJM) の2012年2月9日号に興味深い報告がありました。

 

リンクはこちらです→http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1107911

 

 軽度~中等度のパーキンソン病患者集団を、太極拳群、おもりの負荷をかけたレジスタンス訓練群、ストレッチ群にランダムに分け、運動前後の変化をいろいろな指標を使って比較計測したところ、太極拳群が他の群より良い結果となり、さらに運動耐容能の改善と転倒の減少も見られたとのことです。

 

 太極拳はもともと、東洋の思想を取り入れたものであり、身体のみならず精神を鍛練する効果もあるのがより大きな結果を認めた要因かもしれません。

 

太極拳、侮れませんね。

 

今回は以上です、しかし最近芸能界では癌による手術やお亡くなりになった方もいらっしゃいます、こうゆう時こそちょっとした事、ちょっとした異変、人に話せないような身体の事、こうゆうのを気軽に話せる家庭医、総合診療医を主治医にもつことも一つの方法だと思います、川島さんには心からご冥福申し上げます、では次回に。

 

 

こんなとき、フィジカル: 超実践的! 身体診察のアプローチ
徳田安春
金原出版
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