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複雑性尿路感染症はなぜ問題なのか?

2018-10-03 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。
 


尿路感染症は下部尿路感染症(膀胱炎)と上部尿路感染症(腎盂腎炎)に大別されますが、上部の感染は下部の感染存在を前提とします。



膀胱炎症状として頻尿、残尿感、排尿痛を、腎盂腎炎症状として患側腎による片側性腰痛と発熱をみることが多いです。



尿路感染症は、基礎病変の有無により、単純性尿路感染症(基礎疾患なし)と複雑性尿路感染症(結石、悪性腫瘍、前立腺肥大、神経因性膀胱などの基礎病変あり)に分けられます。



単純性は若年女性に多く、複雑性は高齢、男性に比較的多いです。



尿路感染症で、血尿、排尿障害、疼痛、再発、菌血症、男性、前立腺肥大などが認められる際には、基礎疾患の有無を検索(腹部エコーなど)しましょう。



複雑性尿路感染症の場合は、基礎病変が改善しない限り再発を繰り返すことが多く、抗菌薬療法の回を重ねるごとに、また尿道カテーテル、尿路系手術などの手技が加わるごとに、原因菌は院内由来の耐性菌へと菌交代していきます。




写真 首里にいたシーサー

 

 

 

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