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臨床倫理

2016-06-10 | 勉強会

 

5          臨床倫理

 

一般目標:臨床現場における倫理的問題を解決することを主目的とし,患者診療で直面する倫理的問題の同定、分析、解決、倫理学教育、そして臨床現場における倫理的問題に関する研修を行う。

 

行動目標:

1.生命倫理学と臨床倫理学の歴史と役割

2.自己決定権とインフォームド・コンセント

3.医師・患者・家族関係

4.医学的無益性 medical futulity

5,死の定義と脳死

6,医療資源の公平な配分

7.終末期における意志決定の定義や歴史的背景

8.終末期における意志決定の倫理的区別

9.妊娠、出生時における意志決定

10.臨床実験に関する倫理

11.4分割法による症例分析:個々の症例に対して問題解決型の倫理的考察を行う

 

 

臨床倫理の4分割表

 

1)医学的適応

Mcdical Indication

"Beneficence, Nonmaleficence"

恩恵,無害の原則

【チェックポイント】

1.診断と予後

2.治療目標の確認

3.医学の効用とリスク

4.無益性(Futnity)

 

2)患者の意向

Patien preference

"Autonqmy"

自己決定の原則

【チェックポイント】

1.患者の判断能力・

2.インフォームドコンセント(コミュニケーションと信頼関係)

3.治療の拒否

4.事前の意思表示(Living Will)

5,代理決定surrogate decision making(代行判断と最善利益)

 

3)QOL

QOL(生きることの質)

"Well-Being"

幸福追求の原則

【チェックポイント】

1.QOLの定義と評価(身体,心理,社会的側面から)'

2.誰がどのように決定するのか.

・偏見の危険

・何が患者にとって最善か

3.QOLに影響を及ぼす因子

 

4)周囲の状況

Contextual Features

"Justice-Utility”

公正と効用の原則

【チェックポイント】

1.家族や利害関係者

2.守秘義務

3.経済的側面,公共の利益

4.施設方針,診療形態,研究教育

5.法律,慣習

6.宗教

7.その他

 

 

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徳田安春
株式会社尾島医学教育研究所

 

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