燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

ピットフォール

2015-03-30 | 症例集

 今回から新シリーズ「総合診療医に必須な循環器徴候の見方」と題して考えていきましょう、今回はその抄録からどうぞ

 循環器系疾患には、急性心不全のように頻度が多く、重要な疾患がある。また、頻度は少ないものの、診断の遅れが致命的となる重篤な疾患として、大動脈解離、大動脈瘤切迫破裂、肺塞栓症、心タンポナーデ、などがある。このような疾患の患者アウトカムを改善させるためには早期治療が必要であり、そのためには臨床現場の最前線に位置する総合診療医による早期診断が重要である。循環器系疾患の早期診断のためには、病歴の詳細な聴取に加え、正確で適切な身体診察を行うことが望まれる。

 このシリーズでは、循環器系の身体診察とそのピットフォールについてみていくが、症例をベースにして、重要な循環器系疾患の身体所見について解説します。心不全、心原性ショック、大動脈解離、大動脈瘤切迫破裂、肺塞栓症、心タンポナーデ、心原性浮腫などの症例を通じて、身体診察とそのピットフォールについて学習しましょう。

 身体診察のスキルには次にあげるようなものを取り上げます。すなわち、バイタルサインの解釈とショックの鑑別診断、静脈圧の測定、脈の「対称性の破れ」、聴診器の使用法、心音(過剰心音)と心雑音の聴診(収縮期雑音と拡張期雑音のそれぞれの鑑別)、奇脈、脈拍欠損、Pit Recovery Time、などについてであります。心不全診断に必須の、静脈圧測定、心拍動の触診、過剰心音の聴取、肺クラックル音聴取についてもみていきましょう。

 今回は以上です、話変わって、暖かくなりましたね、四月下旬とか五月上旬の気温の所もあるそうです、沖縄は何と25℃はあるそうです、八重山はそろそろ海開きですから、しかし、夜には意外と寒いので油断は禁物です、では次回から実際の症例をあげて考えていきましょう。

商品の詳細

 近日発売予定の本です、よろしくお願いします。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 薬は怖い 3 | トップ | ピットフォール 2 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

症例集」カテゴリの最新記事