みなさん、こんにちは。
今回は、炎症性多関節炎をきたす代表的な疾患である関節リウマチについてみていきましょう。
それでは、いきます。
主として関節滑膜の炎症を来たす頻度の多い自己免疫疾患。
適切な治療がなければ、関節の破壊や変形などをきたす。
近年になって有効な治療薬が登場したことによって、早期診断・早期治療が行われるようになった。
ここでは、そのような治療が行われなかった場合の自然歴の症候を紹介する。
治療の進歩のおかげで、後期の症候は最近珍しくなった。
関節リウマチの早期関節症候
朝のこわばりは30分以上持続することが多く、関節は小関節、大関節とも多発性、対称性に侵され、顎、胸鎖、脊柱椎弓間関節や喉頭輪状披裂軟骨も侵される。
近位指節間関節の紡錘状腫脹は早期にみられる特徴的症状の一つである。
関節リウマチの後期関節症候
滑膜の滲出性変化は増殖性・肉芽腫性病変に置き換えられ、さらに進行すると滑膜肉芽腫による骨・軟骨破壊が進み、腱や靭帯、滑膜包の破壊が加わると関節の不可逆的な変形を生ずる。
尺側偏位、スワンネック変形、ボタン穴変形、親指のZ変形、第1足趾の外反母趾、尺骨頭の脱臼など。
第4・5指の腱断裂により下垂指やバネ指などもみられることがある。
しばしば手根管症候群を合併する。
関節リウマチの関節外症候
皮下結節、肺・胸膜病変(胸膜炎、間質性肺炎、肺線維症、結節性肺病変)、心病変(心外膜炎、巣状間質性心筋炎や冠動脈炎、アミロイド心)、眼病変(乾性角結膜炎、上強膜炎や強膜炎)、神経性病変(末梢神経炎、多発性単神経炎や手根管症候群、リウマチ性血管炎(指動脈炎、白血球破壊性血管炎、壊死性血管炎)などがみられる。
関節リウマチ発症5年以後より続発性アミロイドーシスのリスクが増加し、特に心臓や消化管へのアミロイドーシスが予後を左右することがある。
写真 ハーバード大学ICRT沖縄ワークショップの風景
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