燃えるフィジカルアセスメント

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前回ケースの診断と治療

2019-10-10 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。
 
では、お待ちかねの診断と治療の経過です。
 
 
 
経過:
 
発熱の原因としては誤嚥性肺炎を考え、抗菌薬アンピシリン・スルバクタム(1.5g14回点滴静注)を開始し、発熱は軽快した。
 
喀痰抗酸菌塗抹培養は3回ともに陰性。
 
また入院時に、最大努力の薬歴聴取Best Possible Medication History (BPMH)を行った。
 
 
 
その後の経過:
 
意識レベルの低下と嚥下障害、両手の安静時振戦・固縮は、薬剤性過剰鎮静ならびに薬剤性パーキンソニズムと考えた。
 
 
下記のように減薬De-Prescribingを行ったところ、意識レベルの改善と嚥下障害、両手の安静時振戦・固縮の消失に加え、全身状態の向上と日常生活動作レベルの向上を認めた。
 
 
【表】
 

ペロスピロン「アメル」6錠分3(ドパミン・セロトニン受容体遮断薬)

クロカプラミン「クロフェクトン」25mg1錠眠前(ドパミン・ノルアドレナリン受容体遮断薬)

エナラプリル「レニベース」2.5mg1錠朝食後(ACE阻害薬)

センノシド12mg4錠眠前(センナ:大腸刺激性下剤)

 
 
 
退院前には、今後のフォローと退院時薬剤調整discharge medication reconciliation結果をお伝えするために、かかりつけの精神科医院へ電話で直接連絡し、かかりつけ医師からは協力的で平和的な反応で承諾を得た。
 
【写真】
 
転院時の患者の写真:元気に自力で食事を摂取中

 

 

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