燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

パーキンソン症候群の鑑別診断

2019-04-11 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。
 
 
パーキンソン症候群では原因の鑑別が大切です。
 
 
今回は主な原因についてみていきましょう。



① 薬剤性パーキンソニズム:  

向精神薬(フェノチアジン、ブチロフェノン、スルピリド)、鎮吐剤(メトクロプラミド、ドンペリドン)、降圧剤(メチルドパ、レセルピン)の使用の有無をチェック。

女性に多い。

薬剤の使用早期から出現。

症状は左右対称性に出現することが多く、振戦は少ない。



② 中毒性パーキンソニズム:  

一酸化炭素、マンガン。



③ 代謝性疾患:  

ウィルソン病(常染色体優性遺伝、カイザー・フライシャー角膜輪、血清セルロプラスミン・血清銅の低下、肝機能障害、溶血性貧血)



④ 血管性パーキンソニズム:  

多発性脳梗塞が原因。

振戦はまれ、突っ立った姿勢で両下肢を広げて小股歩行、下肢に症状が強い。



⑤ パーキンソン・プラス症候群:

進行性核上性麻痺、シャイ・ドレージャー症候群、黒質線条体変性症、皮質基底核変性症:エルドパ製剤が無効なパーキンソニズム



⑥ ハンチントン病:  

常染色体優性遺伝、認知症、舞踏運動、脳画像検査にて尾状核萎縮。




写真 シーサー式クース入れ

 

 

 

新・総合診療医学 病院総合診療医学編 第3版 ―初めて総合診療を学ぶ人のために
 
カイ書林

 

マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。

 

好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。

 

健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。

 

徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。

 

科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。

 

こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。

 

一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« パーキンソン病 | トップ | 脳血管障害を疑うときの初期対応 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

勉強会」カテゴリの最新記事