薬剤熱の発症機序リストを表に示します。
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1. 過敏反応
2. 体温調節機能障害
3. 投与部位における局所反応
4. 薬剤の作用に伴う副次的反応
5. 特異体質反応
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このうち「過敏反応」が最も頻度が高く、一般的に薬剤熱という場合にはこの機序によるものを指す場合がほとんどです。
薬剤熱の多くで、III型アレルギー反応が関与しています(図)。
これは免疫複合体によるアレルギー反応で、組織に沈着した免疫複合体が化学伝達物質を放出させたり、補体を刺激して組織を攻撃させたりします。
その結果、発疹や蕁麻疹、粘膜潰瘍、臓器障害(肝・腎・肺)、血液異常なども併発することがあります。
粘膜障害を伴う重症型薬疹にStevens-Johnson症候群があります。
この機序を起こす代表例は、抗菌薬、抗けいれん薬、アロプリノールなどです。
写真 ちゅらシム
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