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全身性強皮症

2019-04-04 | 勉強会
 
皆さん、こんにちは。
 
 
今回は全身性強皮症についてみていきましょう。



強皮症は皮膚硬化を主症状とする全身性の結合織疾患です。



病態的にはコラーゲン代謝異常、免疫異常、血管の異常の3つが関与していると考えられていますが、病因はまだ不明です。


以下に症状と所見をまとめました。



初発症状: 初期にはレイノー現象、浮腫性硬化や関節痛がみられることが多く、レイノー現象はほぼ必発である。



皮膚粘膜: 皮膚硬化は、手指や手背の浮腫性硬化に始まり、次第に上肢、下肢、顔面から体幹に及ぶ。

初期は浮腫性硬化であるが進むにつれ浮腫は減少し、皮膚は硬化し、手指の屈曲拘縮がみられるようになる。

指尖潰瘍や手指末節骨の短縮、色素沈着や脱失などもみられる。

皮膚硬化を反映して仮面様顔貌、開口障害、舌小体の短縮およびそれによる舌の運動制限もみられる。

毛細血管拡張は本症に特徴的な病変であり、顔面や前胸部に多発する。

皮下の石灰化を合併する群をCREST症候群とよんでいる。



骨、関節: 多発関節痛は高頻度にみられるが軽度のことが多い。
 
手指末節骨の吸収、短縮、変形は全身性強皮症の特徴で、関節リウマチとの鑑別に重要である。



骨格筋: 筋肉痛、筋炎、筋萎縮はあっても軽症である。




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