皆さん、こんにちは。
今回は全身性強皮症における臓器障害についてみてみましょう。
消化管:
病変は全消化管に及び、特に食道は80%に病変を認める。
下部食道の蠕動低下、拡張や狭窄などがあり、逆流性食道炎などを合併しやすい。
腸管の機能低下により慢性の下痢や便秘、腹部膨満感などがみられ、またまれではあるが偽性腸閉塞や結節性多発動脈炎などを合併することもある。
呼吸器:
本症は70~80%で肺病変がみられ、肺線維症が多く肺高血圧症も合併し、予後と大いに関係する。
循環器:
肺性心、心筋線維化、心外膜炎、不整脈などを合併し、肺性心や心筋線維化が疑われる症例は予後不良である。
腎臓:
強皮症腎クリーゼが有名で、悪性高血圧症を呈することが多く、短期間で腎不全が進行することが多く、早期診断、ACE阻害薬による早期治療が重要である。
肝臓:
CREST症候群では、原発性胆汁うっ滞性胆管炎の合併頻度が高いことが報告されている。
日本ではまれ。
神経系:
まれに三叉神経障害、多発性単神経炎などを合併。
診断は主として下記が重要:
①手指あるいは足趾に限局する皮膚硬化
②手指先端の陥凹性瘢痕あるいは指腹の萎縮
③両側下肺野の肺線維症
写真 上野公園
![]() |
医師・看護師の英語論文スタイルブック (「ジェネラリスト・マスターズ」シリーズ 12) |
カイ書林 |
マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。
好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。
健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。
徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。
科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。
「こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。
一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。