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リンパ節腫脹の鑑別

2019-06-12 | 勉強会
 
皆さん、こんにちは。
 
 
今回はリンパ節が腫れたときの原因について考えてみましょう。



四肢や皮膚に感染病巣があり、それに伴って腋窩や鼡径にリンパ節腫脹をきたしてきた場合は反応性リンパ節炎を考えましょう。


リンパ節の炎症が強く、膿瘍形成もある場合には化膿性リンパ節炎となります。



炎症反応(圧痛,発赤)に乏しい、硬く、大きい、周囲と癒着する腫脹の場合は悪性疾患を考慮。



それが局在的で融合傾向を示すような場合は結核を考えましょう。



全身性にクリクリ腫れてきた場合は悪性血液疾患、膠原病、薬物反応、梅毒、HIV感染などの可能性を考えましょう。



エコー検査によりリンパ節の大きさや数、膿瘍形成傾向の有無、炎症反応的か腫瘍的かの大まかな判別が可能です。



鑑別に苦慮する場合は外科へ生検を依頼するかどうかになるが、その際には下記スコアも有用です。

Assessing the Validity of a Model to Identify Patients for Lymph Node Biopsy





生検で得らられた検体について、病理検査の他に、結核菌・真菌培養なども行うべきかをあらかじめ考慮しておきましょう。




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