パップのライブラリー・・・

趣味の野鳥撮影を中心に季節の風景や心象を、徒然に・・・心の赴くまま・・・写真と言の葉遊びで・・・

鳥撮り物語 2014総集編

2014-12-25 00:19:03 | 総集編
今年も大分押し詰まって来ました。
昨年同様、今年1年の鳥撮りの成果を顧みて私なりのベストショット10選を選んでみました。
ただし、ベスト1は選定しましたが、あとの9点は順位がつけられず同列といたしました。
また、撮影時のエピソードや秘話もあわせて記載しましたので、お楽しみいただければ・・・と思います。

まずは今年1年を振り返って・・・
野鳥撮影を始めて2年目の今年、撮影した野鳥の種類は累計で92種になりました。昨年が66種でしたので今年は26種を加えたことになります。
この数字が多いか?少ないか?はわかりませんが、遠征はせず神奈川県内・都内の比較的近場をフィールドにしている私には妥当な数だと思っています。
今年は猛禽類の撮影機会に恵まれた年でした。オオタカ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、ツミは巣立ちを迎えたヒナたち・・・秋口からは横浜市内の公園や相模川でのミサゴなど・・・ベストショットもこれらの鳥たちがやはり登場します。


ベストショットの10点を選ぶにあたり、正直悩みに悩み、迷いに迷いました!
でも、「ベスト1」は迷うことなく、このショットに決まり・・・でした。

今年、チョウゲンボウの里(仮称)では3組のペアが営巣、子育てに成功し多くのヒナが生まれ育ちました。
これはそのうち、なんと5羽兄弟の中の2羽です。
近距離からの撮影で、500mmレンズで何とかギリギリ、フレームに収めることができました。
まだ頭のてっぺんや背中に幼鳥のしるしの白い綿毛が残るヒナっちの可愛らしさが表現できた写真だと思います。

PENTAX K-5ⅡS   BORG67FL+AF1.7 510mm(35mm換算760㎜)



チョウゲンボウの成鳥(メス)の飛び出しから方向転換するシーンです。
なかなかいい瞬間の姿を捉えることができました。

PENTAX K-5ⅡS   BORG67FL+AF1.7 510mm(35mm換算760㎜)



このポイントでは3年ぶりにハヤブサのヒナが生まれ、巣立って行きました。
これは母鳥がヒナに餌を与えたあとの飛び出しシーンです。
飛び出し瞬間を待ってカメラを構える!いつ飛び出すか?・・・集中力と緊張感・・・狙い通りにカメラに収めた時の満足感!
野鳥撮影の魅力のひとつです。

PENTAX K-5ⅡS   BORG67FL+AF1.7 510mm(35mm換算760㎜)



昨年のオオタカとの出会いは若鳥ばかりでしたが、今年は成鳥を見る機会が多くありました。
これは私がよく訪れる都内東部の公園で、この亜成鳥(成鳥になりきる少し前)は必ずといってよいほど姿を見せるお馴染みさんです。
松の木の上からオオバンを狙って狩りを仕掛けたところです。結局、この時はタイミングが合わなかったのか?オオバンの上でホバリングをしただけで狩りを諦めて去って行きました。100mを裕に超える遠い距離、ピントと手振れに気を遣った写真です。

PENTAX K-5ⅡS   BORG67FL+AF1.7 510mm(35mm換算760㎜)



昨年のツミの営巣場所とは違うところを探鳥。下調べに行った場所でツミのペアを発見!
その後、何度か足を運び、このポイントで3羽のヒナの誕生と巣立ちを観察することができました。
この写真は母鳥が飛び立つ瞬間を待って撮影したものです。撮影後、カメラのモニターで獲物を掴んでいることに気がつきました。
おそらく、この後ヒナに与えたのでしょう。

PENTAX K-5ⅡS   BORG67FL+AF1.7 510mm(35mm換算760㎜)



この日は何度かミサゴの餌捕りシーンを撮ることができましたが、いずれも離水は後ろ向きばかり・・・
ついていないな~!と諦めかけた時、最後の飛び込みでようやくこちらを向いて飛んでくれました。
やはりミサゴの写真は獲物を捕らえて飛び立つダイナミックなシーンが醍醐味ですね。
因みにこの写真では、左右の足に1匹づづ、2匹のアユをゲットしています。

PENTAX K-5ⅡS   BORG67FL+AF1.7 510mm(35mm換算760㎜)



紅葉とカワセミ・・・いわゆる「モミカワ」です。
このカワセミの真上のモミジが光線の関係でトップライトのように、スポットを当てたように一際明るくなっています。
カワセミに露出を合わせるか?モミジに合わせるか?・・・いろいろ露出を変え、構図も変え、選別も迷いに迷った一枚です。

PENTAX K-3 smcPENTAX-DA★300 F4 ED SDM 300㎜(35mm換算420mm)



カワセミと見ると、つい餌捕りのダイビングシーンを撮りたくなりますが、こうした「静」のカワセミもいいですね。
季節は新緑の候、水面に写る水際の緑がきれいで写欲をそそられました。
遠くを見つめるカワセミの表情も、沈思黙考する哲学者のようで??・・・気高さを感じます。

NIKON D7100   SIGMA AF120-300 F2.8 EX HSM 300mm(35mm換算420mm)




今年の年初めはルリビタキがメインとなりました。
今年、首都圏では2度の大雪に見舞われましたが、これは最初の大雪の翌日、都内有名神社境内で撮影したものです。
木の葉や枝の雪は溶けてなくなっていましたが、背景のそれとなく見えるのは雪景色です。
それにしても、ルリビタキ・・・本当にきれいな鳥です。

NIKON D7100    Ai AF VR Nikkor80-400 F4.5-5.6ED 400㎜(35mm換算600㎜)



相模川にミサゴの下見に行った時、結局ミサゴは現れず、唯一相手をしてくれたのがこのノビタキです。
オス・メス、ペアで私の周りを飛び回り長い期間遊んでくれました。
ノビタキは決して派手な鳥ではありませんが、親しみやすい可愛い鳥です。
この写真はメスが木の枝に止まるところで、いい瞬間を捉えたショットだと思います。

PENTAX K-5ⅡS smcPENTAX-DA★300 F4 ED SDM 300㎜+テレコン1.4 420㎜(35mm換算630㎜)



番外・・・

これは池の波紋をバックにこちらに向かってくる2羽のイソシギを撮ったものです。
とかく、小さな被写体でこのような場合はバックにピントが持っていかれがちですが、上手く撮ることができました。
2羽のイソシギの翼の傾け方も同じで、波紋と溶け合って面白い写真となりました。
もともと、お遊びで撮ったもので一見すると何が写っているかわからない写真ですが、妙に気に入った一枚です。

NIKON D300 AF-S Nikkor 300 F4D ED+テレコン1.4 420㎜(35mm換算630㎜)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥撮り物語 57

2014-12-23 18:57:43 | ルリビタキ
快晴の今日、横浜市内の自然公園へ・・・
とりわけ、これといった狙いはなく、ルリビタキが出ているとのことなので、撮れれば幸い・・・
そんな軽い気持ちで出かけてみました。
特に意気込んで狙いを決めるわけでもなく、何が撮れるか?お楽しみ・・・こんな撮影も楽しいものです。
釣りで言えば、五目釣り・・・のようなものかな?

結局、何が一番大漁かと言うと・・・ルリビタキが一番でした。
そして、カワセミも・・・やはりカワセミを見ると飛び込みを狙って、時間を割いてしまいます。
そんな訳で・・・今日はルリビタキとカワセミ・・・「青い鳥」の紹介です。
さてさて、幸せを運んでくれるでしょうか?

まずは・・・ルリのオス

















ルリのオスは昨季も今日もたくさん撮れましたが、メスには縁がなく今日が初見、初撮りです。
今日の一番の収穫はこれです。







カワセミは水浴びシーンが多くなりました。
カワセミは今日撮るつもりでいましたので、照準器をしっかり用意していました。
















PENTAX K-3
smcPENTAX-DA★300F4 ED SDM+1.4テレコン 420mm(35mm換算630㎜)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥撮り物語 56

2014-12-21 20:05:54 | アリスイ
今日は、初見・初撮りのアリスイを狙って神奈川県内の公園へ行って来ました。
午前、午後とも長い時間姿を見せ、木の上、地上とあちこち動き回ってサービス満点でした。
しかし、アリスイとは、何とも得体の知れない容姿ですね。羽毛と言うより、一見すると鱗のような・・・
爬虫類を連想されるのも無理はないかもしれません。
今日も、後から来たCMに「アリスイ出ていますよ!」と声をかけたら、「アリスイは気持ち悪くて撮る気がしない。」と言われました。
確かにお世辞にも、きれいとは言えませんが、ちっこい目が愛嬌あって結構かわいい奴だと私は思います。
でも、明らかに好き嫌いが分かれる鳥かもしれません。別の言い方をすれば、ちょっとマニアックな鳥かも・・・?

コメントは入れず、写真を紹介します。

アリスイはキツツキの仲間で、長い舌を出して好物のアリを吸い取るように食べるので、この名がついたそうです。




























カメラ=PENTAX K-3
レンズ=BORG 67FL+AFアダプター1.7 510mm(35mm換算760㎜)






コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥撮り物語 機材編2

2014-12-03 22:17:48 | 写真
今日の鳥撮りはめぼしい鳥が撮れず、不調でした。
そこで、少し目先を変えて、私が一番愛用している撮影機材について触れてみようと思います。
※今日は小さいサムネイル写真で紹介。写真をクリックして拡大、さらにクリックで等倍画像で鳥の写真を見てください。

私が最も多用している機器構成は・・・
カメラ=PENTAX K-5ⅡS(つい最近購入した上級機種K-3も使用)
レンズ=BORG 67FL(300㎜、F4.5)の組み合わせ

まずもって、BORGとは?
カメラ用のレンズではなく、天体望遠鏡です。これにいろいろなパーツやアタッチメントを組み合わせてカメラ用として活用。
BORGにはレンズはたったの2枚。カメラ用レンズは8群11枚・・・とか一本の鏡筒にはたくさんのレンズが組み込まれています。
色の補正、にじみの抑制、周辺光量の補正・・・などの補正レンズはBORGにはありません。また、AF(オートフォーカス)、手振れ防止機能もありません。絞りすらなく、常に絞りは開放です。
ところが、たった2枚のレンズ構成のBORGの最大の魅力は、その解像度にあります。
BORGの謳い文句に「鳥の羽毛の繊維、1本、1本が写る!」とあります。
いろいろ欠点も多いレンズですが、この高解像度が多くのBORGERに支持されているところだと思います。

今日の私の使用機材。
PENTAX K-3にBORG 67FL+AFアダプター(510㎜、F6.5になります。)



BORGはAF機能がない!と言いましたが、野鳥撮影では「飛びもの」などにはAFが必要になります。
そこで便利な魔法の器具があります。PENTAXのAFアダプター・・・これをつければMF(マニュアルフォーカス)のBORGがAFになる・・・焦点距離も1.7倍(F値は1.5絞り減)・・・BORGの必需品です。



今日は被写体が510㎜では近すぎ、AFアダプターをはずして素のままの300mm、MF(マニュアルフォーカス)で撮影しました。
ヤマガラの後姿ですが、小さなサムネイル写真をクリックしてみてください。大きく拡大されます。
そして、さらにクリックすると等倍ピクセルになるはずです。



どうでしょう?小さな鳥であるヤマガラにもかかわらず、羽毛の繊維が見えると思います。
次の写真は、常用のAFアダプターをつけた510㎜のオナガの写真です。
これも同様に解像していると思います。



これがBORGの解像度です。
もちろん、BORGを使えばいつでも、誰でも、高解像度の写真が撮れるわけではありません。
ピントのバッチリ合った、ブレのない写真でないとBORG本来の性能を引き出すことができません。
BORGは確かに使いこなしが難しいレンズで、ピント、手振れの基本操作にシビアで私自身、まだまだBORGを使いこなせない技術レベルですが、いつもこうした写真が撮れるよう・・・ウデを磨いて行きたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする