今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

煮干の日

2008-02-14 | 記念日
今日(2月14日)は「煮干の日」
全国煮干協会が1994(平成6)年5月に制定。「に(2)ぼ(1=棒)し(4)」の語呂合せだとか(かなりのこじつけだが・・・)。しかし、(社)全国削節工業協会HPのなかに、全国煮干協会の名前は見られるが同協会単独の公式ウェブサイトはない。
当初は制定しただけで広報やイベントなどは何もしていなかったようだが、2004(平成16)年にあるラジオ番組で紹介されたことで反響を呼んだそうだが、それがどこの番組かは知らない。
調味料のひとつである出汁(だし :出し汁のこと)は日本料理における最も基本的な材料のひとつである。その出汁は、主に昆布や鰹節節・煮干し(いりこ)などを煮て作るほか、干し椎茸などの乾物を水に浸して徐々に成分を抽出する方法なども用いられる。良い料理を作る基本は、昔からその出汁にあると言われている。
そんな出汁の1つである「煮干」は、小魚を煮て干したものであるが、「煮干」のほか、関西方面では「雑魚(じゃこ)」、中国地方では「(炒り子)」など多くの別名でも呼ばれている。
この煮干の始まりは江戸時代に綿花栽培のための魚肥として用いられるようになった「干鰯(ほしか)」(干鰯問屋参照)にルーツがあるとされている。当時から(いわし)は大量に獲れる大衆魚であったが、余り食べ物としては見向きもされない魚だった。大阪などに持ち込まれた鰯は、魚油を抜き取り干鰯に加工され関東方面に出荷されていた。
現代では、煮干は、乾物屋などの小売店や百貨店・スーパーなどの量販店で色んな魚種のものがパック詰めなどにされて売られている。
最近世間では品質の表示基準等が問題となっているところであるが、「煮干」と言ってもいろいろな魚類のものが煮干にされており、この煮干についてはどのような基準があるのだろうかと農林水産省のHPに掲載の分野別JAS規格(JAS法とは参照 )の水産物加工品 の 煮干魚類の日本農林規格(平成18年1月18日農水告75号)を見ると以下のようにある。
第1条にて、”この規定は、「煮干魚類」に適用する。”とあり、第2条により、”「煮干魚類」とは、魚類を煮熟によって蛋白質を凝固させて乾燥したものをいう”とあり、第3条規格で、まず「区分」として、「上級・標準」の2つを定め、それぞれの形態・色沢・香味・きょう雑物・粗脂肪分・水分・原材料・異物・内容量などが決められている。その中で、”粗脂肪分は、上級が18%以下、標準が8%以下であること”、”水分は両方とも18%以下であること”が定められており、”原材料について食品添加物と食塩以外の原材料は「まいわし・かたくちいわし・うるめ・及びまあじ」以外のものは使用しないこと”が定められている。
つまり煮干用の魚類は、まいわし・、かたくちいわしうるめ・及びまあじであることになっている。
又、煮干魚類品質表示基準(平成18年1月18日農林水産省告示第77号) を見ると、第3条1項丸②(1)にて、”ア、「煮干魚類」と記載すること。ただし、「煮干魚類」の表示の次に括弧を付して魚種名を記載することができる。イ、アの規定にかかわらず、体長(魚のふん〔〕端から尾びれの付け根までの長さをいう。以下同じ。)がおおむね3 ㎝(いかなごにあっては、おおむね5㎝)以下の煮干魚類を詰めたものにあっては、「しらす干し」、「ちりめん」等とその最も一般的な名称をもって記載することができる。”・・・とあり、(2)現材料名では、ア、食品添加物以外の原材料に合っては、原材料に占める重量の割合の多いものから順に次の定めるところに記載することとし、(ア)原料の魚類は、使用した全ての魚種の魚類名を「まいわし」「かたくちいわし」「うるめいわし」「いかなご」「あじ」等とその最も一般的な名称を持って記載すること。ただし、記載する魚種名が3種以上となる場合は、原材料に占める重量の割合の多いものから順に2種類の魚種名を記載してその他の魚種は「その他」と記載することが出来る。(イ)原材料に占める重量の割合が80%以上の魚種がある場合は(ア)の規定にかかわらず、その魚種名のみを記載することが出来る。(ウ)体調がおおむね3cm(いかなごにあっては、5cm)以下の魚類にあっては、(ア)の規定にかかわらず、「しらす」等とその最も一般的な名称をもって記載することができる。”・・ことになっている。
長崎県平戸近海でとれる[あご(とびうお)」は珍味として重宝がられるだけでなく、西日本ではよくだしをとることにも用いられるが、JASでは、あご(とびうお)は煮干の中に含まれていないようなので、「煮干」としてではなく「あご」として独立したものとして販売されるということになるのだろう。
煮干魚類の原料とされる魚類では、かつては「まいわし」が主流であったが、2005(平成17)年度現在は「かたくちいわし」が大部分を占めている。1991(平成3)年頃には「かたくちいわし」の約 10 倍あった「まいわし」の漁獲量がその後激減し、「まいわし」の2002(平成14)年の漁獲量は「かたくちいわし」の約10分の1 まで減少しているそうだ。
その「かたくちいわし」は瀬戸内で獲れるものが身は柔らかく、「だし」をとるのに最適、中でも香川県伊吹島周辺で漁獲し加工したものが有名だそうだが生産地としては、長崎県が日本最大の生産地だそうである。
以下参考に記載の「大きな目小さな目2005年3月80号(農林水産消費技術センター)」によると、鮮度の低下した原料魚から製造した煮干魚類は腹切れ(内臓が脱落したもの)の割合が高くなることから、JAS上級品は「ほとんどないこと」、JAS標準品は「少ないこと」と規定している。これらを調査すると、JAS上級品は比較的低い値を示したが、JAS標準品は製品により大きなばらつきがあったという。大体「少ないこと」といっても割合が書いてあるわけではないかkらね~。一般的には、新鮮で脂肪分が少ない原料魚を適正に処理して製造された煮干しが良い煮干しであるといわれている。 スーパーなどで煮干しを購入する際には、頭落ちの割合もさることながら、腹がしまって腹切れが少なく、表皮に光沢があり、腹部が黄色でないものを選ぶと良いという。 また、一定の品質を保証しているJASマークの付いた製品を選択することも1つの方法だ。・・・という。それはそうだ、中国産の輸入品もの品質が問題にされているが今の時代、商品を買う方もしっかりと品質の確認をすべきであり、食品の加工品などは、JASマークの付いたものが安心だろうね。
ところで、「スローフード」という言葉を聞かれることがあるだろうか?スローフードは、1986(昭和61)年にイタリアで始まった運動だが、日本でも、伝統的な食材・料理を守る活動や子ども達に対する味の教育などが全国各地で取り組まれている。そのような中から、2004(平成16)年の第159国会に提出された「食育基本法」が、2005(平成17)年6月に成立している。食育(しょくいく)とは、何かは、ここを見れば詳しく書いてあるが、それを応援するようなホームページ日本食育ネット(農文協HP)も出来ている。
伝統料理や地域の食材を育成しようとの「スローフード」の中に、「煮干」も対象になっているようだ。確かに、出汁としての、「煮干」も日本の食育に欠かせないものであろう。そんな「だし文化に関する教養」について語っているページが以下にある。この機会に、少し、勉強してみるのも良いだろう。(以下参照)
ママたちの食育レポートだし文化に関する教養
http://topics.slowfood-niigata.com/2008/01/post_17.php
ちなみに、煮干の成分にはイライラを防止し(カルシウム)、肌をキレイにし(ナイアシン)、貧血を防止し(鉄分)、頭を良くし(DHA)、血流を良くする(EPA)そうだよ。
しかし、私は、今では、大方の魚は食べれるようになったがもともと子供の頃より魚は苦手だったので、今でも、煮干の出汁は生臭みが出やすいので好まない。だから、出汁には、昆布と鰹節でとって貰う。だが、「雑魚」とスルメゴマなどでつくった佃煮風のものやチリメン雑魚(シラス)などが好きなので、よく食べており、栄養面では問題ないと思っているのだが・・。
参考:
煮干し-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%85%AE%E5%B9%B2
社団法人 全国削節工業協会
http://www.kezuribushi.or.jp/index.html
干鰯問屋
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B2%E9%B0%AF%E5%95%8F%E5%B1%8B
煮干いりこの全て
http://www2.saganet.ne.jp/ykjprnnr/syurui.html
農林水産省/ホーム
http://www.maff.go.jp/
[EDP]大きな目小さな目2005年3月80号(農林水産消費技術センター)
http://www.famic.go.jp/public_relations_magazine/kouhoushi/back_number/80.pdf
品質 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%93%81%E8%B3%AA
スローフード - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89
トピックス特集|スローフード・にいがた: ママたちの食育学会レポート
http://topics.slowfood-niigata.com/2008/01/post_17.php
食育 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E8%82%B2
農文協:(社)農山漁村文化協会
http://www.ruralnet.or.jp/
農 林 水 産 省 メ ー ル マ ガ ジ ン
http://www.e-nou.com/old2004/maff/maff78.htm
[PDF] 削りぶし、煮干魚類等の 栄養成分表示に関する基準(社団法人全国削節工業協会)
http://www.kezuribushi.or.jp/kaiin/pdf/hyouji/eiyou/kijyun/eiyou_kijyun.pdf
栄養素別食品一覧
http://www.miwa-mi.com/project/calorie/nut_list/index_nut.html
食育大事典ディレクトリ
http://www.shokuiku.co.jp/eiyouso/calcium.html