元英国陸軍大尉アーネスト・ゴードンの「クワイ河収容所」(ちくま学
芸文庫)は、地獄でさえこれほどひどくはないと思われるような状況の中
で生を喪失した俘虜の世界に生を回復させ、人間の尊厳を取り戻す経緯を
ていねいに描いているが、一面では、泰緬鉄道敷設工事における日本軍の
残虐行為を、意図するかしないかにかかわらず明らかにする一冊となって
いる。
ゴードンはアカデミー賞映画「戦場にかける橋」の原作小説を読んで、
収容所で起こったことを伝えたい衝動を感じたという。原作は根本的には
娯楽小説だというのである。そして、異国の地で死んでいった戦友のため
に、彼が体験したことを公にする責任を感じたというのである。日本軍が
いかに人権意識や法遵守の意識を欠いていたか思い知らされる。
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死去されたPOWを偲ぶ追悼礼拝を司式したことがありました。ゴードンと同じタイメン鉄道建設に従事させられた方もおりました。ゴードンは日本軍自体が悲惨な状況にあったことも理解するにいたりました。現在の平和と民主主義が彼らの血の犠牲の上に成り立っていることを感謝しています。
>死去されたPOWを偲ぶ追悼礼拝を司式したことがありました。
大切なお仕事をされておられることに敬意を表します。