
1幕。
スミルノワは美の化身。
どこをとっても美しい。
感情表現も実に細やか。
技術面も完璧。
さすが世界のプリマ。
上手く言えないんだけど、
どこも緻密で深い。
カイシェタはスミルノワとの息も芝居もピッタリ。
舞台の使い方が上手く、
踊りも舞台の広さに合わせて決める。
ガムザに対しては美しさに眩むより、
藩主の姫に望まれたらどうにもならない、みたいな。
ニキヤを思いつつも諦めなくてはならない、でも、、、。
誠実だからこそ揺れる。
髭あり。
スカラ座衣装のキラキラさには少し合わないけど「戦士」が納得。
ガムザ部屋のスミルノワ衣装は昨日より一回り布があり
下半身が透けない。
昨日のヌニェスは左横側がスケスケだった
スカラ座衣装は確か2パターンあるんだよね。
伝田さんは流石に踊り慣れており、
藩主の娘としての威圧感たっぷり。
なにもかも手に入れてきた彼女が、
ただひとつ手に入らないのがソロルの心。
群舞が、改めて見ると凄いメンバーだ。
主演経験者たくさん!
2幕。
若干ひやっとするところはあったけど、
幻影の場面の2人は幽幻で彼岸だった。
スミルノワを全幕で見られる至福。
ロシアスタイル、やっぱり好きだ。
こちらも2幕以降の髪は地毛だと思うけど
かなり黒色だったのであまり違和感は無かった。
2人はバヤを踊り慣れているのかな。
カイシェタも神経が行き届いた踊り。
最後の一呼吸まで丁寧。
バレフェスクラス、納得。
今日も幻影の群舞が美しい。
東バならもう一つ折り返しがあっても、と思うけど、
折り返しが1回だから美しいのかな。
群舞からソロへも綺麗に繋がる。
上演が2回だけなのが勿体無い。
パダクシオン、前半は上手から
足立、工、金子、涌田(小柄チーム)
後半は
加藤、政本、榊、平木(長身チーム)だと思うんですが、
配役表は何を基準で掲載するんだろう。
入団順?
弾くんの大僧正は、後藤くん系で、
もともと聖職者ではなく、御家騒動で負けた陣営の子で
死罪の手前の出家みたいなかんじ。
王子テイストが濃い。
ブロンズ。
昨日の宮川さんは霊的で神に近い存在、
今日の池本さんさ無機物に祈りが込められて動いているような。
どちらも素晴らしい。
3幕の伝田ガムザは、
ソロルの愛は自分には向いていないのを悟りつつ、
最後はそれでも自分に従わせようとする。
ソロルは幻影で魂がここにない状態だけど、
神への誓いはできないので抗う。
英国ロイヤル系、ロシアバレエ系、
両方見られるとは、なんという幸運!
【配役等】
ニキヤ(神殿の舞姫):オリガ・スミルノワ
ソロル(戦士):ヴィクター・カイシェタ
ガムザッティ(ラジャの娘):伝田陽美
ハイ・ブラーミン(大僧正):柄本 弾
ラジャ(国王):中嶋智哉
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):井福俊太郎
アヤ(ガムザッティの召使):居川愛梨
ソロルの友人:生方隆之介
ブロンズ像:池本祥真
【第1幕】
侍女たちの踊り: 三雲友里加、加藤くるみ
パ・ダクシオン:
金子仁美、涌田美紀、足立真里亜、工 桃子
政本絵美、加藤くるみ、榊優美枝、平木菜子
生方隆之介、後藤健太朗
【第2幕】
影の王国
第1ヴァリエーション:中沢恵理子
第2ヴァリエーション:三雲友里加
第3ヴァリエーション:長谷川琴音
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
協力:東京バレエ団OB、東京バレエ学校
振付・演出:ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパの原振付による)
音楽:ルトヴィク・ミンクス
編曲:ジョン・ランチベリー(マリオ・ボワ出版)
舞台美術:ピエール・ルイジ・サマリターニ
衣裳:ヨランダ・ソナベント
~上演時間~
第1幕 15:00~16:00
休憩 20分
第2幕 16:20~17:00
休憩 20分
第3幕 17:20~17:40