映画「ガーダ パレスチナの詩」
監督・古居みずえ
マシンガンの音が鳴り響く。
天井の上をミサイルが飛んでいる。
そんな状況の中で、女たちは、家族のための食事をつくっている。
「平和がほしい?」
「こしょうがほしいのよ」
「平和じゃなくて、こしょうがほしいんだって!」などと冗談を言って、笑ったりもしている。パレスチナの女たちの姿である。
ガーダは、23歳。学校の教員として勤めていた。
友人の結婚。
ガーダ自身の結婚。
夫の家族30人との同居生活。やがて別居し、核家族生活へ。
出産。
伝統的な結婚式を嫌い、エジプトへのハネムーンを優先させるなど、ガーダは「今時の若い人」と言われるようなパレスチナ女性である。
彼女の結婚、家族や親戚とのやりとりなどを見ていると、文化は異なるが、日本も、パレスチナも女性が直面する生活の課題に大きな違いはないのかもしれないとさえ思う。
決定的に違うのは、パレスチナはイスラエルとの対立があり、戦時下であるということだ。
13歳の従兄弟は、イスラエル軍に後ろから頭を撃たれて命を落とす。
ガーダの祖母は、イスラエル軍に故郷を追われ、家も畑も家畜もすべて失った難民である。
小麦やオレンジや家畜で農業をしていた叔父夫婦は、イスラエル軍に追われて逃げてきて、「戻れないんだ」と言う。
攻撃にあった街は、天井も壁も崩れて、瓦礫の山になっている。
映像から見て取れるのは、「これが戦争なんだ」ということ。
そして、ガーダや彼女を取り巻く人々が、その中で「生きている」ということである。
家族の世話をし、歌を歌うことで、女たちも戦っている。
パレスチナの女性たちの息づかいが伝わる映画だ。
監督・古居みずえ
マシンガンの音が鳴り響く。
天井の上をミサイルが飛んでいる。
そんな状況の中で、女たちは、家族のための食事をつくっている。
「平和がほしい?」
「こしょうがほしいのよ」
「平和じゃなくて、こしょうがほしいんだって!」などと冗談を言って、笑ったりもしている。パレスチナの女たちの姿である。
ガーダは、23歳。学校の教員として勤めていた。
友人の結婚。
ガーダ自身の結婚。
夫の家族30人との同居生活。やがて別居し、核家族生活へ。
出産。
伝統的な結婚式を嫌い、エジプトへのハネムーンを優先させるなど、ガーダは「今時の若い人」と言われるようなパレスチナ女性である。
彼女の結婚、家族や親戚とのやりとりなどを見ていると、文化は異なるが、日本も、パレスチナも女性が直面する生活の課題に大きな違いはないのかもしれないとさえ思う。
決定的に違うのは、パレスチナはイスラエルとの対立があり、戦時下であるということだ。
13歳の従兄弟は、イスラエル軍に後ろから頭を撃たれて命を落とす。
ガーダの祖母は、イスラエル軍に故郷を追われ、家も畑も家畜もすべて失った難民である。
小麦やオレンジや家畜で農業をしていた叔父夫婦は、イスラエル軍に追われて逃げてきて、「戻れないんだ」と言う。
攻撃にあった街は、天井も壁も崩れて、瓦礫の山になっている。
映像から見て取れるのは、「これが戦争なんだ」ということ。
そして、ガーダや彼女を取り巻く人々が、その中で「生きている」ということである。
家族の世話をし、歌を歌うことで、女たちも戦っている。
パレスチナの女性たちの息づかいが伝わる映画だ。