![]() |
大事なものは見えにくい (角川ソフィア文庫) |
クリエーター情報なし | |
角川学芸出版 |
「実績をあげてから、モノを言え」
職場の上司に、こう言われたことがあります。
それ以上、何かを話したい気持ちになれず。
上司の話を、適度に聞いて流してしまいました。
実績って、何だろう?
売り上げ?
企画立案の数?
たしかに、数字で示せる実績は、大事。
でも、
正直なところ、私は、「実績をあげる」という目標に、あまり気持ちが燃えない。
どこか、冷めて見ています。
そういう姿勢を見透かされているから、「実績あげてから、モノを言え」と、言われてしまうのかなぁ…。
私の話は、愚痴や文句のように受け取られたのかな? と思い、
少し、凹みました。
最近、読んでいる鷲田清一さんの著書「大事なものは見えにくい」の中に、
次のようなことが書かれてありました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何をするわけではないが、
じっとそばにいるということがもつ力を評価することを
私たちの社会は忘れている。
例えば、昨今、いろいろな機関で義務付けられている「評価制度」。
そこでは、どんな計画を立て、それがどれほど達成されたかばかりが問われ、
どれだけじっと待ったとか、
どれだけじっくり見守ったかなどということは
評価の対象にはならない。
評価されるのはアクティブなこと、
つまり、何をしたかという行動実績ばかり。
パッシブなこと、
あえて何もしないで、ひたすら待つという受動的なふるまいに注目されることは
およそない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
営利企業であれば、売り上げをあげなければ継続が難しいし、
社員が何もしないでは成り立たないと思います。
でも、アクティブなことばかりを評価していると、
上面だけのぎすぎすした組織になりそうです。
それは、結局、めぐりめぐって、組織の発展にはならないと思うんだけど…。
私が言っても、説得力ないかな。
そもそも、人と人を比べて評価する(される)方法が好きではないので、
会社という組織は、ちょっと窮屈なのかもしれません。