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気ままな読書感想文

【あひる】たいていの人が持っている「残酷さ」を描く

2019-08-01 06:00:00 | Weblog

人は、残酷な生き物だ。

残酷な部分を知っていても、見ないようにする。

見ていても、見なかったことにする。

知らないふりをする。

ふりをするまでもなく、忘れる。

特定の人のことではなく、たいていの人が、そういう残酷な面を持っている。

 

今村夏子さんの短編小説「あひる」

ある日、あひるを飼うことになり、家族に変化が生まれます。

ほんわか、温かい、純朴な子供たちも登場する話かと思ったら、見事に裏切られる。

何を「幸せ」と位置づけるか。

それを位置づけた途端、裏側に入れて、見えないようにする側面ができる。

その部分に焦点を当てている作品で、読み終わってから、じわじわ怖さが沸いてきます。

「おばあちゃんの家」と「森の兄弟」は繋がっている作品ですが、「森の兄弟」の終わり方は衝撃がありましたが、結構、好きです。

コメント
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