「さよなら、俺たち」は、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表を務める清田隆之さんが、
ジェンダーとしての「男性」に関わる問題についてまとめたエッセイだ。
この中で、女性が、男性に恋愛相談をして「げんなり」した対応について書かれていた。
「話をちゃんと聞いてくれない」
「話を間違って解釈される」
「自分の恋愛観を語ってくる」
「解決策を押し付けてくる」
「別れさせようとしてくる」
「やたら盛り上げようとしてくる」・・・
列挙された対応例を見ていくと、
なるほど、そんな対応をされたら、確かに「げんなり」してしまいそうだ。
私自身は、恋愛の相談で、上記のような対応を経験したことはない。
ただ、恋愛以外の相談に拡げて考えると、
「話を聞かない」とか「間違って解釈される」「価値観の押し付け」などを
経験したことがいくつか思い当たる。
男性に限らず、女性から「げんなり」な対応をされたこともある。
相談した後に、とても嫌な気持ちになって、「相談する相手を、間違えた」
「相談する相手を選ぶべきだった」と反省したこともある。
相談して失敗した経験を、よくよく考えた結果、
私は、相手に「正解」を出してもらいたくて相談したのでなかったことに気が付いた。
自分の考えや気持ちを、聞いてもらいたい。
自分の考えや気持ちに、共感してもらえたら嬉しい。
相談相手にそんなことを期待していたのだ。
そして、それは叶わず、さらに「甘い」「足りない」などと欠点の指摘があったため、
嫌な気持ちになった。
私自身が、友達や知人から相談を受けるとしたら、
まず、その相談者が何を求めているか?を考えて対応をしたい。
「答え」を求めていない相談に、
「こうしたほうがいい」「こうすべきだ」という答えを提供しても、
それは間違いになる可能性が高いからだ。