本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

昭和史  1926-1945 半藤一利著

2009-09-24 22:57:38 | 本・雑誌、読書

昭和史の戦前までを読んでどうしようもない虚無感に襲われています。

日本の運命を変えてしまった太平洋戦争が陸軍、海軍のつまらない意地の張り合い、エリートの功名心、特定個人の独断などなどにより、起こってしまったことが、許せません。

そして、本来、戦争責任を負うべき人たちが戦後も国政を動かしていたこと、何十万、何百万もの人を死に追いやりながら罪を感じることなく生きた人がいることが同じ日本人として許せません。

エリートとして教育を受けながら、国家よりも個人の感情で国の運命を狂わせた人々がおり、わかっていながら上官の命令に従って死んで行った人々がいます。

大多数の人間が、一部の頭はいいが、他人のことをつゆほども考えることが出来ない人に従っている現実は、戦後60年を過ぎたいまも変わっていないと思います。

情報を遮断され軍部の宣伝を信じ戦争と運命をともにし、責任もないのに一億総ざんげをした人々。あの時代に生きていたら自分もその一人でした。

自分だけを信じて物事を決める政治家や官僚、そして問題が起こった時に責任を取らない姿勢、政府あるいはいまは大衆にも迎合しているマスコミ、現在も何もかわっていません。

あれだけの犠牲を払いながら何も変わらなかった国、あれだけの犠牲を出しながらしっかりと経済大国としてよみがえった国。

大きな流れの中で個人がどんなに頑張っても見えざる手によって動かされている歴史は大きく変わることはない。

そうであれば、真剣に悩んで生きるより、面白可笑しく毎日を送った方がいいのではないか・・
無力感に支配され、がんばる気持ちが萎えています。

そしてちょうど取り上げられている公共事業。
ニュースでは「住民の想いは?、過去の犠牲は?」という言葉が繰り返されます。

その施設が将来にわたって必要なのかどうなのか、大臣が言うことが理にかなっているのかそうではないのか・・そのような議論をしているテレビはあるのでしょうか?

何のための報道なのだろうと思います。
視聴率が取れるのであれば、それはそれを好んで見ている国民がいるから。
それって何なんだろうと思います。

公共事業を中止するということがどういう意味を持つのか、おらが地域に来た時にどう対処すべきなのか、未来を自分たちで変えていくためにどういう決断をすべきなのか→未来は政治家に変えてもらうものではなく自分で変えるものでは?

他の地域をかわいそう視点で見ているより、自分のことに置き換える想像力が必要だろうと思っています。

ところで自治体職員である自分・・トップが下した判断は個人的にどう思っていても従う。従いたくなければ逆らって飛ばされるかとっとと辞める。ただ従うことしかできないだろう自分にやりきれなさを感じます。

忘れっぽいからすぐ立ち直れると思いますが、連休ボケと重なって本日は頭と身体に鉛が入っているように重い一日でした。

コメント
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