夢七雑録

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牛天神と小石川後楽園

2018-02-16 19:20:07 | 寺社巡拝

飯田橋から牛天神下の交差点を経て牛天神に向かう。江戸名所図会の挿絵を見ると、牛天神の南側には関口大洗堰で分けられた神田上水が流れていて、牛天神へは神田上水に架けられた橋を渡り、南側の急な石段を上がるようになっていた。今や神田上水は消え去り南側の石段も姿を消して、西側にある牛天神の裏門からの石段だけが残って、参道として使われている。牛天神は金杉天神とも呼ばれていたが、今は北野神社が正式な呼称である。梅まつりは始まっていて、石段の上の梅はすでに開花して、メジロもきていた。

江戸名所図会の挿絵からすると、牛天神の境内には富士を望む茶店があり、楊弓の場所もあったが、すでに無い。今は境内社として太田神社や高木神社が祀られており、境内はやや手狭な感じである。挿絵には、牛天神創建の由来となった牛石が牛坂の下に描かれているが、今は境内に移されている。境内には梅が咲いているが数は多くない。おみくじを梅の枝に結ぶのは厳禁というわけで、牛の形を切り抜いた結びどころが置かれている。

牛天神からの帰りは、当然のように小石川後楽園に寄り、園内を半回りして梅林に行く。まだ満開には至っていないのだろうが、人は来ている。梅の花もいいが、樹形もそれなりに面白い。その中から大空に向かって背伸びしている梅を1枚。

 

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