ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

交錯恋愛38

2010-10-04 01:25:41 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛37」の続きです(´ω`)

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あたしの質問に、ガウリイは盛大ににスープ皿に顔を突っ込んだ。
...ナイスリアクション。

「お前さんなぁ...」
「あはは、ごめん。ストレート過ぎたわね」
ジト目で睨まれたので一応あやまっとく。
...でも気になるもんは気になるのだ。
「で、どーなの?」
あたしはガウリイの顔を覗き込んだ。

ガウリイは、そっぽを向いて小さく呟いた。
「...一応、な。そりゃ付き合ってるんだし...」

その返事に、あたしは何故か頭を何かにぶつけたような衝撃を感じた。
...何で。
当たり前じゃないの。コイビト同士なんだから。

「ふぅーん。へぇー、そーなんだぁ」
「何でそんな事聞くんだよ?」
「べっつにー」
あたしの態度に、ガウリイはちょっと怪訝な顔をした。

「お前さん、何かあったのか?」
その時、ふと脳裏にゼロスが浮かんだ。
鼻にとはいえ、初めてされた、キス。

「別になにも?」
「...へぇ。何かあったんだな」
「え」
驚いて顔を上げると、ガウリイは真顔であたしを見つめていた。

...顔が近いってば。
「何にも、無いって」
なんだかしどろもどろになる。
...顔が熱い。
「ゼルと何かあったのか?」
「いや...違う」
「それじゃあ..」
「関係ないでしょ。ガウリイには」
ぷい、と横を向いて呟いた。
..関係ない。のに、なんでこんなに罪悪感があるんだろう。

「ん、そうだよな。すまん」
「......」
ちょっと寂しそうな顔をして謝るガウリイに、言葉が何も出なくなった。
──なんでそんな顔すんのよ。アメリア、いる癖に。

「...あ、ごめん、あたしそろそろ帰るわ。これから用事あるんだった」
「お、おう」
無理やり笑って立ち上がると、ガウリイも食べ掛けのスープを置いて立ち上がった。
「飯、ありがとな」
「へへっ、どーいたしまして。じゃーね」


ばたん、と扉を閉めたら、とたんに体の力が抜けた気がした。
「...はふ」

ため息をつくと幸せが逃げるのに。
あたしは自分の部屋に向かって階段を降り始めた。


...なんでガウリイと一緒にいると、楽しいのに時々いらいらして、悲しくなるんだろ..。

考えつつ何気なくポケットに手を突っ込んだら、何か柔らかい物に手が触れた。
「?」
引っ張り出すと、それは。
「くらげ..」
前にガウリイから貰った、ちっちゃいくらげのぬいぐるみ。
「なんでこんなとこに入ってんのよアンタ」
つん、とつついてみても、その気の抜けるような表情は変わらない。
「ほんとに、アンタガウリイみたいね」
おかしくて、切ない気分になった。

..そしてあたしは、唐突に全てを理解した。
──ああ、そっか。
そういう事なのだ。

あたしは...

続く

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ようやく話が進みそうですf(^^;


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