東京「君が代」不起立処分最高裁判決が9月5日、6日、10日と続きます。被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤徹さんからのメールを転載します。
「処分撤回を求めて(273)最高裁要請行動報告
最高裁判決の傍聴支援を!」
最高裁は憲法の番人=人権の砦の役割を果たせ!署名累計1万筆超を提出
9月6日の東京「君が代」裁判二次訴訟の最高裁判決を前に、原告団は本日、最後の3回最高裁要請行動を行いました。行動には原告・支援者ら31人が結集し、代表団17名(中に入れる人は最大17名)が拍手に送られて最高裁内に入り要請をしました。最高裁側はいつも通り、訟廷首席書記官補佐が対応しました。
先ず原告団が最高裁要請署名第3次分を提出し、「1万筆を超える署名を重く受け止めよ」「大法廷を開かず弁論を行わないで判決を言い渡すのは極めて遺憾」「都教委の暴走に歯止めをかける判決を」と補足説明しました。
<二次訴訟最高裁要請署名集約数>
【個人署名】 今回2,501筆 累計10,030筆
【団体署名】 今回37筆 累計196筆
その後、要請者3名が要請書を提出し、要請しました(長くなるので印象的な部分のみ紹介)。
●Yさん(戒告処分) 2012年の最高裁判決は、都教委のやりすぎを諫めているが、残念ながら都教委の暴走を抑えられなかった。足して2で割ったような妥協的な判決は公正中立ではなく、権力を握る側に力を貸す結果になっている。司法は勇気を奮い起こして、責任を果たせ。
●Mさん(戒告処分) 1・16最高裁判決を都教委が特定の教科書を「不適切」として排除している論拠としている。今次判決は安倍政権成立後初の(君が代訴訟での)判決となる。日本の平和を巡る重要な歴史的判決となろう。都教委の暴走、教育破壊を許さない判決を。
●Fさん(減給1月及び停職1月の処分) 被処分者に対する再発防止研修の実態は思想・良心に関わる事柄で、都教委の見解のみが正しいという前提で行われている。都教委は一連の最高裁判決を歪曲するのみか再発防止研修強化して一層該当者を苦しめている。違憲違法の判決を。
●Iさん(代読 減給1月の処分) 障害児学校教員の立場から、「自由で闊達な教育」(2012年1月櫻井龍子裁判官補足意見)を保障し、判決が教育現場の正常化に舵を切ることを望む。
参加者からも活発な発言が相次ぎました。事務局からは、①都教委が最高裁判決を無視して今年度減給処分を出したこと、②再発防止研修を強化していること、③最高裁判決を論拠に特定の教科書を排除していること、等は2012年1月16日の最高裁判決の弱点を都教委が悪用している。最高裁は憲法の番人、人権の砦の役割を果たすよう切に望む、と発言しました。
最後に、署名、要請書、発言メモ、等を最高裁裁判官に確実に伝えるよう強く要求して、要請を終了しました。
◆来週9月6日の最高裁判決 憲法判断について言い渡し 1・16最高裁判決(2012年)からの前進はあるのか
「日の丸・君が代」を強制する10・23通達(2003年)によって延べ450人の教職員が処分され、被処分者の多くは10年に及ぶ裁判を闘っています。2012年1月の最高裁判決での一次訴訟終結後も東京「君が代」裁判原告団は、二次訴訟(05・06年処分取消請求)上告人62名、三次訴訟(07~09年処分取消請求)原告50名、都人事委員会審理(2010年・11年・12年・13年処分取消請求)22件17名の計129名(延べ人数)が闘いを継続しています。また、05年再発防止研修・専門研修を欠席したために減給6月の重い処分を受けたFさん(元福生高校)の処分取消を求める訴訟にも取り組んでいます。
さて、来週9月6日の東京「君が代」裁判二次訴訟(上告人62名)の最高裁第2小法廷判決は、憲法判断についての判決言い渡しになります。弁論を開かず法廷で判決を言い渡すということは、「君が代」斉唱時の起立斉唱を求める職務命令が、思想・良心の自由に対する「間接的制約」当たるとしたものの「違憲とはいえない」とした東京「君が代」裁判一次訴訟(上告人162名)の最高裁判決(2012年1月16日)を踏襲し、「上告を棄却する」ことが予想されますが、憲法判断での前進はあるのか、どのような反対意見又は補足意見がつくのかが注目されます。
◆減給・停職処分 22件21名の処分取消は既に確定
一方、最高裁は、当方・都側双方の上告受理申立(都の裁量権)を不受理としたので、戒告処分を容認したものの、都教委の機械的な累積加重処分は「裁量権の範囲を超え、違法」として減給・停職22件(21名)の処分を取り消した東京高裁判決(2012年10月)が確定しました。
<最高裁係属中の10・23通達関連事件 判決日など>
第1小法廷
9月5日(木)14時 東京小中「君が代」裁判(10名)
15時30分 近藤順一さん07~10年処分取消訴訟
第2小法廷
9月6日(金)14時 東京「君が代」裁判二次訴訟(62名)
15時30分 Yさん08年処分取消請求・非常勤教員合格取消撤回訴訟
第3小法廷
9月10日(火)14時 都障労組04年処分取消請求訴訟(3名)
★東京「君が代」裁判二次訴訟・最高裁判決
(報道関係者の取材歓迎)
9月6日(金)
12時45分原告最高裁南門集合(行進あり)
13時最高裁南門集合・傍聴整理券交付開始
13時20分傍聴整理券交付〆切 14時判決(第2小法廷)
*旗出しあり・抽選に外れた人も最高裁前で待つ。
報告集会:ハロー貸し会議室永田町
(平河町KDビル3階 最高裁前のビル)案内あり
◆最高裁判決を受けて 都教委要請行動に参加を!
最高裁判決を受けて都教委要請を行います。減給・停職処分を取り消した最高裁判決
の都教委による歪曲・無視を許さず、都教育委員会へ請願書を提出します。報道関係
者の取材をお願いします。
9月9日(月)都教委要請行動
15時45分都庁第2庁舎1Fロビー集合
16時~要請(同庁舎10F203会議室)
*予備日 9月10日(火)急に9日が中止になった場合に備えて
裁判、行動予定等更新。学校に自由と人権を!10・19集会チラシ掲載。
最高裁判決全文、高裁判決全文、各種声明文、行動予定、資料等入手可能。
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「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「日の丸・君が代」処分取消訴訟原告団
事務局長 近藤 徹
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