2020/08/06 (木曜日) 晴れ
たまにはエアーバンドでも聴いてみようとVHF超再生受信機のスイッチを入れてみた。
ところがザーザー・・・・という超再生特有の雑音が出るばかりだ。
この時間帯なら航空機との交信が頻繁に聞こえてくるはずだが・・・・
どうしたんだろう? また調整が狂ったのかな?
この超再生受信機は今から4年ほど前に工作したものだ。
当時、高周波発振回路工作に興味を持ち、あれこれ工作・実験に励んでいた。
そんな時に工作友人が「NWT-150」という高周波用の測定器のことを教えてくれた。
「NWT-150」は50KHzから300MHzをスイープ出力するVFOを持っていて、
そのスイープ出力を被測定物(”DUT"と言うらしい)に送り込み、DUTの出力をパソコンに
表示して波形として観測することができる測定器だ。
共振回路の共振状態やフィルターの特性などが観測できる。
もちろん、高周波アンプの増幅度なども観測できる。
この「NWT-150」を入手してからは工作・実験もちょっと「高級化?」した。
高周波回路は今まではほとんど手探り状態で調整していたがNWT-150によって具体的な
調整ができるようになった。
苦手だった高周波回路工作も面白さが増してきた。
その結果、挑戦したのが「超再生受信機工作」だった。
オイらが「ラジオ少年」だったはるか昔、ラジオ工作雑誌に出ていた超再生ラジオ工作に
挑戦したが何度やっても失敗した。
その後も機会があるたびに挑戦したがいつも失敗ばかり。 それ以後はもう手を出すことは
なかったのだが、今回また挑戦する気になったのだ。
NWT-150、ディップメータ、オシロスコープ・・・測定器を駆使して何とか超再生受信機が完成。
ついにVHFエアーバンドを受信する超再生受信機ができ上った。
それからは時々はこの超再生受信機でエアーバンドの交信を聴いてきたのだが、先ほどスイッチを
入れてみたところ、ザーザー・・・・というノイズしか聞こえないという状況になってしまった・・・・・・・
というわけです。 (以上前置き・・・相変わらず前置きが長いねぇ(笑い))
工作した超再生受信機。
上の(ペーパークラフトケース)受信機はUHFエアーバンド用。 ローカルの航空自衛隊基地の
交信が聴こえる。
下の受信機が今回トラブルのVHFエアーバンド受信機。
電源をONにしてみるとザーザーという超再生ノイズが聴こえるだけ。
RF広帯域アンプが壊れたのかもしれない。
アンプを交換してみたら正常に交信が聞こえてきた。
NWT-150を使ってRF広帯域アンプの通過特性を確認してみた。
取り外した「不良」と思われるRF広帯域アンプを測定してみる。
測定結果。 増幅器としては動作していない。
部品箱にあった予備のRF広帯域アンプを確認してみた。
測定結果は正常で30dBのゲインを得ていた。
RF広帯域アンプを交換して受信テストをしてみた。
その結果、以前のように受信できるようになった。
その様子を動画でご覧ください。
市販(中華製)RF広帯域アンプを小さなシールドケースに収めるのはなかなか面倒だった。
この際、通電状態を示すLEDも取り付けたのでなお一層面倒な工作となってしまった。
今どきこんな超再生受信機を使うなんて時代錯誤も甚だしいが、まぁ、苦心して工作したものだけに
ザーザーという雑音の中から聞こえてくる交信は‟味”がある・・・・なぁーんちゃって(笑い)。