まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

リハビリの人

2016-01-21 08:07:49 | くらし

年末から年始にかけてばったりリハビリ散歩中のエンドーサンによく会った。
「あらあ、早いわねえ。どこ行くの」とエンドーサン。あなたも充分早いわよって私。
ずいぶん歩く速度が速くなったわね、って。
「一緒に歩いている人たちが早くて追いつかないのよ。だから少しでも早く歩けるように練習しているのよ」とのこと。
もうただただ感慨深い。

思えば、佐渡通いの帰り道でエンドーサンのご主人に会って。
「奥様お元気ですか?」
と何の気なしにいつもの挨拶と、聞いたら「ツレがうつになりまして」なんて軽く。いやあびっくりしたのなんの。
いつも積極的社交的なエンドーサンにおよそに合わない。
「でもぼくはウツになりませんから」のお言葉通りそれからご主人の奮闘が始まった。

夕方、二人で散歩する姿を見かけて「私のこと分かる?」「分かるわよ」なんて後から後悔しきりの会話ができるようになり。
駅前まで歩けるようになり。
紙パンツもとれて。
秋にオーストラリアのイクコのところに行って来たの、と聞いたときは驚き桃の木山椒の木。
病気になってから7年たつそうだけれど、暇だから朝晩30分歩いているのよ。なんて。
がんばってよくここまで回復したな、とその意志の強さにますます尊敬してしまう。

近所の小さな児童公園でリハビリをしている男性を見かける。年のころは私よりお若いと思う。
私の買い物時間帯とかぶるから季節のいい時はそれこそ毎日見かけた。
杖を突いてゆっくり公園の中を歩いている。何周も歩いている。黙々と歩いている。
ベンチに座って杖を手にストレッチをしているときもある。
道路を歩いているときは奥様やお嫁さんらしき人が付き添っている。

明らかに脳関係のご病気を患ったなと分かる動きで、私はどうしても父や母を思い出してしまう。
応援してしまう。
応援してしまうが声をかけていいかどうかは分からないので、顔があったときだけ頭を下げる。
先日、公園を出ようとする奥様に会った。

1年前倒れたそうだ。
自分の身の回りのことはできるから、外出ができて助かるとおっしゃってた。
がんばってリハビリしてもらわなきゃね、と明るく言っていたが、ご本人はもとよりご家族の苦労も並大抵ではない。
「ご主人、ずいぶんよくなりましたね。いつも頑張ってますね。私の方がなんだか励ましてもらって」
と、それまでの思いを伝えるのが精いっぱい。

夫もいつも見かけているから我が家の話題のひとつになる。
この頃見ないな、寒いからな、なんて。

一生懸命頑張っている姿を見ると、ほんと四の五の言ってられない。

 

 

コメント
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