まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

馬車道を歩いて 曲がればサクラが咲いていた

2024-02-29 08:42:36 | 街・風景

ホームセンターへの道すがら、マンションの前にチュウサンご主人が。
カートに石油のポリタンクをのせて、一服している。
近所知り合いのご主人方が話しかけないでオーラを発揮する中で、チュウサンは
めずらしく世間話に興じる人なの。そばに行ったら、
「73過ぎたら途端に弱ったよ。あそこ(ガソリンスタンドね)まで行くのに3回も
休んだから」って。休むほどの距離でもないのに、そんな人がタバコなんか吸っちゃ
いけないよ、と説教。
奥さんの具合はどうと聞いた。
「リンパを取ったから痛がって大変そうだよ」
と人ごとのように言うから、没交渉なのとさらに突っ込んだ。
「20年も前からだよ、交渉があったらもっと早く見つけてた」なんてことを言うから、
違う違う今のことよ今のこと、と。奥さんは2階で俺は下でそれぞれに、だそうだ。そっか。
大型バイクで日本中を走ったけど、まだ行ってない県があるからそこを走りたいんですって。
「ま、気を付けてね」と別れる。

この日は、片付け業者からようやく請求書が来たから馬車道の先にある銀行支店へ。
他行からでもいいとは思うけどそちらへ行く。天気もいいし、散歩がてらと思えば
どうってことない。

あちこちキョロキョロしながら通りをぶらぶら歩く。

「太陽の母子」製作者 本郷新

関内ホールの前に

左の信号が青で それを見ていたから直進も青と勘違いして足を踏み出したら
バスにクラクションを鳴らされたわ 危なかった

用も終わって、日本大通りを通って帰ろうと歩き出した。信号待ちをしたとき横を向いたら
目に飛び込んできたのよ、こちらが。あらまあ、こんな街中に早咲きのサクラが。

 

 

ここにも

この方もいて 「財布をくわえた犬 どうしようかな?」 藤原吉志子作

日本郵船へのT字路の道

振り返れば

この付近は、いつも同じ道しか歩かないからちょっと外れると景色がずいぶん違って
面白い、新鮮だ。
超が付くほど風が強い日だったから、この後は急いだわ。

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日曜美術館小野正嗣さん交代か

2024-02-28 09:04:10 | TV

晴れの予報は今日までかな。明日まではもつのかしら。
昨日一昨日の強い風がおさまって何よりだ。

先日、そうだ日曜美術館を録画し忘れた、何の放送だったのかなと検索したら。
あらあ、司会の小野正嗣さん3月までで4月からは坂本美雨さんに代わるんだと。
残念だわ、うすうす交代かもしれない、とは予想していたのよ。
2018年から司会を務めているから、歴代の司会者に比べて長いですものね。
1年目は慣れないこともあってか高橋美鈴アナのサポートを受けながら恐る恐るで。
2年目に入り、ようやく小野さんの個性が出てきたかなと思ったらコロナ禍で。
昨年あたりからかしら、当初のインタビューでおっしゃっていた小野さんの
ー僕の課題は「芸術の魅力をいかに言葉にすればいいのか」ー
が発揮されてきていると感じていたのに。初々しい感性が言葉で伝わってきてたのに。
あくのないさっぱりしたハンサムなお顔にももうお目にかかれないのか。あああ。
ま、ここ数年の日曜美術館は柴田アナの語りが中心になってきて、司会のお役目はどこに
の感が
強かったからきっぱり諦めよう。ああ、それにしても残念、うーん。

話変わって、剛君と慎吾君のラジオのコーナーをまねして『どうでもいい話』

Windows11になって1年近くもなるのにいまだに仲良くなれない。
ブログ書いていても変換がとんでもないのよ。以前は察してくれて一発でドンピシャの
幹事(今もこんな変換)もとい、漢字に変換してくれていたのに。
私のミスタッチと相まって、なんだこれは、の世界。ほんとイライラ。
誤変換の場合は知らせろ、みたいな報せが横から出てくるが、うるさい!ってんの。

あまりにあまりだからメモっておいたわ。

余命吉野 (私の負け そ→よ と打ったみたい)
字幕ありの徒 (私の勝ち よくぞそんな漢字見つけてきたな)
無頼朝散歩 (負け ぶらり→ぶらい と打ったらしい)
腫れがあるだけ (天気の話を書いているのに もう ありえない変換)

毎日格闘しているの。
そういうわけでブログの誤記は私のせいではありません。悪しからず。

wordでこんなことして遊んだのでくっつけます。

 シーサイドライン

江ノ電

 江ノ電通過待ち

 

 

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近所の菜の花

2024-02-27 08:55:10 | 植物

 昨日の空

今朝も青空。
空は柔らかくなっているけれど風が冷たくて。前の家の大木がゆさゆさ揺れている。
6時前の少し欠けてきた月はもう沈んだ。
うっすら朝日が空を明るくし始めた時に、白い月が浮かんでいる光景はなかなかだ。

マサチャンママからの報告。遅刻友が入所しましたって。
「個室で加茂湖のそばで金北山も見えるし景色はいいとこだっちゃ」
まあ入っとる人見たら年寄りばっかりだわよ、って我らは年寄じゃないみたいなこと
言うから可笑しくて。でもでも、言いたいことは分かる。落ち込んだ声で分かる。
私もつい先日入所しているおばちゃんの面会に行って来たばかりだから、雰囲気は
察することができる。
「それでも、家におって寝てばっかりで何にもしいないよりは刺激があるから」
いいんだね、とお互い慰め合う。外出も外泊もできるから様子見てね、と。
「あんた良いこともあったわよ、息子が俺も働こうと思っとるって言うから、
母ちゃんを見てそう思うようになったんだねえ」なんて。よかったよかった。
何もかもお世話してくれてるマサチャンママ、ほんとに頼りになるいい人だ。

屈託していても仕方がない、近所で春探し。
そうだ、おばちゃんちのそばの駐車場には菜の花が植えてあったんだ、
と思い出して。回り道しながらぶらぶらと。

電線に引っかかっているあれは 放置していいのか

ナズナ

 

ピンクはホトケノザ

オオイヌノフグリ

カラスノエンドウ

タンポポ 早いわね

ユキヤナギの花はここまで開いて 満開になると見応えがあるのよ

駐車場の菜の花 散り始めていて危ないところだったわ

ほんの狭い一画でも、この黄色が周りをぱっと照らしてくれるからほんの少し元気になれる。

 

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小川の水も

2024-02-26 09:00:43 | 自然・風景

ようやく晴れた。
なんだか近ごろはそんな毎日だわ。1日中雨、かと思えば晴れて。
ま、晴れがあるだけ嬉しいけれど、長続きがしない。私のようなものだ。

夫は、著名人が亡くなるニュースが流れると「立派なもんでも死ぬんだなあ」
とひとしきり唸っている。「我らが死んでもニュースにもならないね」なんて
比べようもないことの返答。
先日、山本陽子さんが亡くなったニュースの時は「美人でも死ぬんだなあ」
と言うから、私は苦笑いして「そりゃあそうだよ、美人が死ななかったら、
天は二物も与えたことになるじゃん」と羨ましいのかそうでもないのかの切り替えし。
あれ?「美人薄命」って言われているわね。
私、80歳まで歩けての命があったら御の字だと思っている。そのための散歩。

舞岡辺り。
周囲は住宅に囲まれてはいるが、まだまだ懐かしい風景が残っていてぶらりには
ちょうどいい。

そのうち田おこしが始まるだろう

小川が流れて

家の庭に

 

 

ロウバイは終わり

舞岡神社への参道

田んぼ周辺には野草

スズメノカタビラ

ヒメオドリコソウ

ホトケノザ

ノボロギク

 

 

 

 

弾む足取りの男性

舞岡駅まで戻ってくればすぐ近くに地元の「舞岡や」や「ハム工房」のお店。
この日は「ハム工房」でイチゴ、手作りコロッケ(美味い)、肉、漬物を
「舞岡や」で大根、菜の花、サラダ野菜セット、サラダホウレンソウを買った。安くてさらに満足。

 

 

 

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朝散歩は舞岡ぶらり

2024-02-25 08:39:57 | 自然・風景

空はどんより。寒々とした灰色が空一面広がる。
昨日、散歩してよかったなあと。

ようやく晴れた昨日、散歩日和。
陽は照っているけれど空気は冷たい、出かけるのは午後にしようかなと迷ったのよ。
でも午後から出かけるとなると、昼寝というかごろごろする時間が少なくなるから
それは困る。ごろごろあっての1日なんだから、ああ、退屈だと思うまでグダグダしたい
怠け者なんだから。やっぱり、これから行って来ようって8時半過ぎに家を出た。
あれま、向かいのバス停にはハイキングシューズにリュック姿のエンドーサンご主人が。
こんな天気は、そういうことよね。

で、近場の地下鉄ブルーライン舞岡駅下車。早春の風景が見たい。
さてと歩こうか。
あら、まだ遅咲きの梅が残っている。

左のビニールハウスは豚舎、衛生的で少しも臭わない。
舞岡神社へと小川のせせらぎの音を聞きながら歩く。

舞岡神社

奥の鳥居の上が本殿 紅梅も待っててくれた

急な階段の上にある神社には階段下で手を合わせて

右の小道 竹林の横をぶらり

振り返って

突き当りには仲良しのこちら

お見送りを受けて 車道路へと出て帰り道

見上げれば 枝を加えたカラスが

あちらの畑では

さてと 戻るか

サザンカとコラボ

神社を通り過ぎて記念写真。
ぶらり朝散歩というのも恥ずかしい、おこがましい、時間と距離。
いいのいいの、私が満足すれば。

 

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雨の中の*玉縄桜

2024-02-24 08:23:58 | 街・風景

ほんとうに久しぶりな気がする太陽、青空。
洗濯物を干す手がかじかむ寒さだけれど気持ちがいい。
庭の花たちもようようね、なんて喜んでいる。
公園の木々も輝いている。今日1日はこの恩恵に与ることができかしら。
あっそうだ、夜中トイレに立ったらまんまるな月が煌々と照っていたんだ。
月を見るのも久しぶりだなと。

雨の日々の間中、考えてみれば夫としか会話がなかったわ。
買物に行っても知り合いの誰とも会わなかったものね。いつもは
誰かとバス停でバスの中で会って「あらっ」なんて言って世間話をしていたもの。
ほんの短い時間だけれど。
ある日はタケダサンが「余生を楽しく過ごさなくちゃね」と言うから、
「えっ?余生?」って、余生ねとびっくりして改めてそんな歳なのかと自覚
したりして。そんな会話すらなかったわ。

で、昨日は教室のお絵描き。
冷たい雨が降る中、大船まで出かけて行った。いつもなら北鎌倉で降りて
近くのどちらかのお寺に寄るが、昨日の天気ではいくらなんでもでして。
どこで時間をつぶそうかななんて電車内で考えて。
柏尾川沿いの玉縄桜が咲いていたらそれを見に行こう、まだならエキナカの
お店でぶらぶらしようか、と決めた。
改札口を出て通路から川沿いの道路を見ると、おおピンク色じゃないの。決まり。

駅から道路に下りて橋を渡る

左側に3本の*玉縄桜がほぼ満開だ 青空だったら なんてないものねだりはしない

*玉縄桜 
大船フラワーセンターでソメイヨシノとオオカンザクラの自然交配により生まれた品種で 
名称は鎌倉郡玉縄村に由来する、そうだ。
早咲きでありながら、開花時期が2月下旬から3月下旬までと長いというから愛でる機会は
またあるかな。

 

 

 

 

 

 

 

そばの花やさんに*ミモザ

観音様も寒そう

 

教室でのお絵かき、そりゃあ口の体操になりました。
手か口かって、もちろんどちらもです。

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寄せ集めました

2024-02-23 09:03:22 | 植物

今朝も冷たい雨が降って寒い。
乾燥機にかけることをしないから洗濯物も乾かない。冬の佐渡での生活を思い出すわ。
洗濯物が乾かないから、生乾きの物を炬燵の隅っこに入れたりストーブの前に並べたり。
雨が降っているから、寒いからと昨日は一歩も外に出なかったけれど、そんなこと
言ってたらほぼほぼそういう天気の佐渡では生活ができないわ。
愚痴をこぼしながらもなんとか日々を送っていたんだと。この歳になってしみじみと。

ちょっと前のこと。
途中バス停でこまわりくん待ちをしていたら、大船行きのバスが停まった。
向こうから息せき切って走ってくる女性お二人。バスの車体半分くらいまで来たら
無情にもバスは発車した。
走ってきた女性はそこら辺のベンチに座っている人、誰にいうことなく愚痴る、こぼす。
笑いながらだけれど軽く怒っている。

「絶対見えていたよね」見えてた見えてた。
「あの信号で停まっているんだから、ここで停まってたっていいわよね」ほんとよね。
「若い人だったら停まってるのよ、ばあさんは停まってくれないの」まったく。
「〇中バスは全体に不親切よね、江ノ電の方が親切だよね」って。
「次のバスは〇分か。こういうときって得てして遅れてくるのよね」そんなもんだ。
後からゆっくり歩いてきた女性は、
「バスが見えたけど、もう間に合わないと思ったから歩いたわ」と話に参戦。
こまわり君が来たのでお先に失礼したけれど。


外に出ないから写真もない。今まで撮った写真を寄せ集めてみました、です。
「おかげで日の目を見ました」と言っているかどうか。

園芸店で。

さすがの寄せ植え

 

ルピナス わが家ではなぜか育たない

ウィンティ  ピンクも優しい色合いだけれど やはりライムグリーンがいいな

こんな空の日もあった 2月16日

2月17日

18日 高台公園への道 空き家らしき家の庭に サザンカと遅咲きの梅

高台公園 ギョリュウバイ  近ごろは見なくなった花木の一つ

ジャノメエリカ

ハクモクレン 蕾がずいぶん膨らんできたわ

そして 河津桜

 

 

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映画『七人の侍』と野上照代さんの『もう一度お天気待ち』 

2024-02-22 08:56:39 | TV

 

録画しておいたBS『七人の侍』をようやく観た。
なにしろ3時間27分もの長編大作だから細切れには観たくなくて。最適の時間を待ってたのよ。
途中休憩があり、その時間の配慮をありがたく受け止めてしっかり休憩を取ってで1回目。
内容には惹きこまれていってるのに、セリフが聞き取れない。えっ?えっ?ってストレス。
そうだわ、日本語字幕ってのがあったんだとセットして2回目。字幕のうるささを採るか
セリフ不明のストレス採るか。ま、両方を経験して2回も観てしまった。字幕ありの勝ち。

1954年に公開だが少しも古く感じない、むしろ白黒画面が美しく新鮮な感じすらする。

ストーリーはまことにシンプル。
戦国時代、村の農民たちは、毎年のように盗賊となった野武士に襲われ、作物を略奪される。
そこで村を守るために、食うに窮する七人の侍を探し出し雇って、戦うことを決意する。
浪人・島田勘兵衛は、侍を集めて農民たちを鍛え、野武士に戦いを挑む。とそんな筋書。

血沸き肉躍るとはまさにこの映画を観ているときのことね。
冒頭のクレジット、打楽器を中心とした緊張感ある音楽で始まり、どんどんと鳴る音に合わせて
出演者を記す筆太の文字が踊り跳ねるようで、それだけでもう画面に目が釘付けになってしまう。

映画は、一瞬たりとも目が離せない面白さ、迫力満点、どの画面もその場その場の臨場感が
あふれていて、
白黒映画の美しさと豊かさが画面いっぱいに広がって、ともかくわくわくする。
それと七人の侍たちの個性豊かなこと、風貌だけで人となりが分かるというもの。
3時間27分という長丁場の映画が苦にならないんだから。「映画は娯楽」ってまさにその通りね。

で、先ずはその七人の侍を。(説明はweb拝借)

知性と優しさにあふれ、冷静なリーダー・勘兵衛は志村 喬。
破天荒な菊千代は三船敏郎。
勘兵衛に忠実な部下・七郎次は加東大介。
穏やかで経験豊富、参謀を務める五郎兵衛は稲葉義男。
愛嬌者の平八は千秋 実。
純粋で血気あふれる若者・勝四郎は木村 功。
寡黙な剣豪・久蔵を演じる宮口精二。

いやあ、もう志村喬さんに惚れ惚れ。
顔のパーツが一つ一つ大きくて一度見たら忘れられないお顔。
穏やかで、その中に厳しさも優しさも何もかも含まれているようでいいお顔だなあ、なんて。
勘兵衛にぴったり当てはまる。
そして、一番若い勝四郎役の木村功さん、白皙の美青年って顔。
渋いなんとも知性的な顔しか知らなかったから、のぺっとしたハンサム顔にはあらまと思ったわ。

 

で、スクリプターとしてほとんどの黒澤映画についていたから現場をよくご存じの
野上照代さんが書いた『もう一度 天気待ち』そこに「七人の侍」のエピソードが
書かれていて、映画と合わせながら読んでいくとこれが実に面白い。

以下は野上さんの本の中から。


『七人の侍』まず、キャスティングについて黒澤さんは、はじめ久蔵の役は三船で考えていた。
そのうち侍の中にちょっと変わった面白いのがいないと話が転んでいかない、と黒澤さんが
言い出し菊千代が生まれた。三船に台本を読ませたら「コレ、僕でしょう?」というので
その場で決まったそうだ。三船さんはご自分でもアイディアを色々出したそうだ。
配役のうち、脚本の時から決まっていたのは勘兵衛の志村喬と菊千代の三船敏郎だけという。

剣の達人久蔵のモデルは宮本武蔵 その久蔵役は文学座の宮口精二。
依頼を受けて驚いた宮口さん。とんでもない、生まれてから刀なんて持ったこともない、
と断りに行ったが「心配するな、任せておけ」と説得される。
が、衣装合わせで小柄な宮口さんが大小を腰に差した姿を見て、黒澤さんは
「うーん、間違ったかな」と内心心配したそうだ。

そうよ、宮口さんの久蔵の登場場面で浪人と討ち合いをする場面がある、対決する二人を観ていて
細くて小さくてへっぴり腰に見える宮口さん、こっちが負けるなって思ったもの。

ところが板木の音で、水車小屋から飛び出す侍6人の一番先頭を走っていたのが宮口さん。
腰が落ちていて恰好がよかったので監督は「いけるな」と思ったと。

稲葉義男の五郎兵衛
俳優座研究生の中からその風貌を買われて抜擢される。32歳。映画初出演でこの大役。
引きこもりタイプの稲葉さん、監督の標的になって怒鳴られっぱなしになってしまった。
木賃宿の出、五郎兵衛がピタッと足を止めて「ご冗談を」と笑う場面。
その場面をチガウ!チガウとなかなかOKが出ず、
「余裕がないんだよ!」と叫ぶ監督。「上がるからいけないんだ!アガルなって!」
怒鳴られればどなられるほど、稲葉さんの方は恐怖のあまり動けない。
なんてエピソードが書かれていて、黒澤監督無茶苦茶だわ、と私は苦笑い。

後から稲葉さん「あの時は本当に辛かったなあ、朝が来るのが怖かったですよ」ですって。

最後に、あの土砂降りの雨の中、七人の侍と農民たちと野武士の戦いの場面。
もうよくぞあんな場面をと思うような激しい雨泥んこの中、人や馬竹槍や刀、おまけに鉄砲を
使っての村中縦横無尽に走り回る戦い。

西部劇には雨がないから雨の中での戦いにしようということで。
8月撮影予定が2月。大雪が降るわ田んぼに氷が張るわ、そこに雨。消防車8台ホース40本。
足元は膝まで埋まる泥んこ、馬が暴れるから身動きが取れない

三船さん、ふんどし姿で裸同然。みんな寒さで歯をカチカチいわせて走った。
宮口さん、雨の中、野党の凶弾に撃たれて死ぬのだが、その合図が伝わらないため自分で
ここぞと思うところで一間くらい横へ飛んで行けという難しい注文。
ぬかるみの中横に飛ぶなんてとんでもないということで何度もやり直し。
そのたびにお湯をかけられて。やっとOKが出た時はカツラが飛んでしまった。
これNGになっては大変ってんで百姓たちがカメラから隠してくれた。

左卜全さん、足の脱疽に悩まされ生涯その激痛と戦うことになる。
七人の侍ほど苦労した仕事はないと夫人にだけもらしている、という。
雨中の合戦で竹槍を持って走るシーンでは足の血管が詰まって卒倒するほどの苦痛だった
そうだ。が、全然そのような様子を一切見せず、最後までやりとおした。

雨中の合戦としては最後の日、勝四郎の木村功は憧憬の的久蔵の死を見て狂ったように叫ぶ。
「野武士はもうおらん!」という勘兵衛の声に座り込んで号泣する。
木村さん、監督の「カット、OK」の声が掛かっても泣き止まずしゃくりあげていた。

やっとこの辛い雨中の合戦の撮影も終わったのだ、私たちも泣きたかった。

この野上さんの1行でどんなに大変な撮影だったか分かろうというもの。

全スタッフが全力を振り絞って1年近くかけて完成したという。

死んだ4人の墓には4本の刀が、墓標代わりに立てられて。とても印象的なシーンで。
勘兵衛の言葉「勝ったのは我々ではない。農民たちだ」

録画はまだ残してあるから、今後も観るだろうな。
そして、志村さん主演の『生きる』も機会を見つけて鑑賞することにしよう。

おまけのエピソード

仲代達矢の黒澤映画初出演は、俳優座養成所時代のオーデションで選ばれた「七人の侍」の
歩く役。ただ人混みの中を歩く役。それなのになかなかOKが出ず、三船さん志村さん300人もの
役者スタッフを待たせて午前中から午後の3時までかかったそうだ。
それなのに、いざ封切りになって映画館に飛んで行ってみると、名前はおろか、5秒どころか
上半身が一瞬映っただけだったそうだ。あの日の屈辱感と辛さを思うとがっかりしたとある。

それがのちに、黒澤映画の堂々たる主役を何本も演じるようになるのだから、人生は何が起こるか
分からない、面白い。

 

映画『七人の侍』(1954)予告編

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高台公園の 河津桜

2024-02-21 08:52:56 | 公園・庭園

 昨夕

いつ降ってもおかしくない空模様。
こりゃあいかんと降る前に外階段と道路を掃いてくる。片目どころか両目をしっかり
閉じてやり過ごしていたからね、いくらなんでも限界だと。

昨日の暑さ、どうなっているんかいな、とぶつぶつ。
私、寒いのが好きとは言わないけれど、気温が上がってくると途端にかったるくなって、
ただでさえやる気が出ないのになおさら何もかも打っちゃりたくなる。打っちゃってる。
気温が低ければ睡眠時間が短くても影響がないが、暑くなってくるとたちまちよ。
って、昨夜はどういうわけか寝そびれちゃって、12時になっても1時になろうとしても
眠れない。えいって、深夜便デビューしたからイヤホンを耳に。
ちょうどアーカイブス特集で伊集院静さんのインタビューを。んん!としっかり聴いて
いたらますます目が冴えてきたわ。結局いつ寝たのかしら、目が覚めた時は5時前だった。

 

天気予報で今週はぐずつくと分かっていたから、高台公園(もちろん私が命名)の河津桜
を見に行かねばと、こまわりくん車内で偵察。おおー、そこらあたりがピンク色。
行こう。

ソメイヨシノはまだ固い蕾、向こうのピンクが河津桜。
あらまあ ほぼ満開状態じゃないの。よかったあ。

一段低い場所へと

 

 

 

 

 

 

 

スマホ撮影していた方
遊具で遊んでいたお孫さんたちが「じいじ、帰ろう」って呼びに来ていた。

 

 

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2月の庭 *ラナンキュラス 

2024-02-20 08:35:11 | 

風がようやく少しおさまって。もわもわとした朝。
2月ももう20日か、なんて。


お隣さんのフェンス際を見て、ある日突然気が付いたのよ。ほんとに偶然。
見ているようで見ていないのね。
お隣のフェンスに枯れ木がもたれかかって、我が家の方に少し傾いている。
2mくらいのほんとの枯れ木なの、フェンスの高さは1mもないから倒れてこやあ
しないかと気になり始めたわけ。
気が付かなければそれでよかったのだけれど、気が付いたんだから。さあ困った。
今はまだよさそうだけれどいつか倒れるな、なんて。

お隣さん、時々お庭に出てうっそうとした木を切っている。
その姿を目にするたびに、お願いしようかなどうしようかなとぐずぐずする。
お隣さんの手順があって、順番に切っているのかもしれないと言いそびれる。
うーん、待ってても家の横だから目に入ってないのかもなと、それじゃ困る。
で気になる、心配になる。そんな躊躇がお姿見るたびによ。何回もよ。
私、小心者だからいろいろ考えるわけ、ほんと情けない性格。

1週間前かしら、えぃっ!気を悪くされたってかまやしない、お願いして来ようと。
お隣さん、すっかり恐縮されて。
お姿見えなくなったころフェンスの方を見たら、ちゃんと切ってくださってた。
ああ、よかった。嬉しかったわ。すっきりしたわ。

 
この枯れ木よ 切り倒されての寝姿      切り跡 やっぱり危険だったよね

さてと気を取り直して。
今年すっかり気に入った*ラナンキュラス。以前は「いやだ、あんなぼてっとした花」と
敬遠していたのに、ひと苗手に入れて植え替えて眺めていると可愛いこと。
花びらのひらひらといい、縁がほんのり色づいてくるお姿といい、蕾から開くまでのその
変化が楽しい。で、先日もうひと苗買ってきたわ。


1本なのに花色が違って 不思議ね

 一番に開く

 2番に開く

 蕾もたくさん待っている

 新規参入

夕日に輝く姿も麗しい

その他に 通路の片隅に追いやられている木瓜の花も開き始めた

今はこちらの方々の成長が楽しみ 


*バイモユリ 何年待てばいいの 今年こそ花をつけておくれと祈る

こぼれだねの*ニゲラ

カズコサンからもらったチューリップの球根が 植える間隔がいい加減だったわ

わが家の春告げ花*ミモザが枯れていなくなったのは残念だけれど、
頑張ってくれてる花を愛でるとするわ。庭も徐々に春だ。

 

 

 

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