電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

角川文庫にマーク・トウェインの『アーサー王宮廷のヤンキー』を発見

2010年02月11日 06時24分54秒 | -外国文学
2010年はマーク・トウェイン没後百年だそうで、各社いろいろな企画を出しているようです。そのおかげで、これまで絶版だったものが復刊されるものも出ている模様。たとえば、マーク・トウェイン『アーサー王宮廷のヤンキー』です。

写真は、左が昨年12月に、30年ぶりに改訂し刊行された、大久保博訳の角川文庫。右がこれまで愛読してきた龍口直太郎訳の創元推理文庫。こちらも、すでに絶版になって久しいものです。

角川文庫の裏表紙には、本書についてこんなふうに紹介されています。

コネチカット生まれのちゃきちゃきのヤンキー、ハンクが昏倒から目を覚ますと、そこは中世円卓の騎士たちの時代だった!科学の知識で、魔術師マーリンに対抗し、石鹸や煙草作りに始まり、ついには新聞や電話網まで整備して、次第にお人好しのアーサー王の側近としての地位を固めていくが……。奇想天外なストーリーでSF小説の元祖とも呼ばれ、ひとつの価値観に凝り固まる現代文明を痛烈に批判する幻の名作が改訂版で登場!

現代文明の批判かどうかはともかくとして、当時の社会に対して、マーク・トウェインの毒舌が炸裂したものであることは間違いないところでしょう。角川文庫版の特徴は、挿絵の線が細密に表現されていて、まだ版がつぶれていないところでしょうか。当方、訳者の違いにも興味があり、さっそく確保してしまいました。タイムスリップものの元祖に興味をお持ちの方は、絶版にならないうちに、お早めにどうぞ(^o^)/
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