電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

定期点検で借りた日産リーフに乗ってみた

2014年11月29日 06時05分04秒 | 散歩外出ドライブ
わが愛車、日産ティーダ・ラティオ(TIIDA Latio)の定期点検の期間を利用し、同社の電気自動車リーフ(Leaf)を借りて乗ってみました。正直なところ、すでに14万キロ近い走行キロ数に達している現用車の次の候補としてどうかと試したい気持ちもありましたので(^o^)/

借りたのは夕方でした。充電の仕方と運転操作について簡単な説明を受け、実際に走り出しました。一応、積算距離計は 22,287km,90% ほどの充電で、走行可能距離は 147kmを示しておりました。加速はグウーッと走り出してたいへん良好、ブレーキの効きも充分で、ハンドルに車体がスムーズに追従します。動力性能、運転性能に関しては、ほぼ満足できます。




ところが、電池の減り方が思った以上にはやい。45km ほど走ったところで、電池は 63% の残、走行可能距離は残り 104km を示しています。さらに、みぞれ混じりのお天気のため、暖房スイッチを入れたところ、電池のメーターは急激に下がり、さらに 44km 走ったところで電池残量は 23%、走行可能距離は 33km になってしまいました。あわててディーラーに行き、急速充電30分で電池残量が 80% くらいに戻りますが、暖房を使ったりウィンドウの曇りを取ったりするとたちまち 70% 台まで落ち、走行可能距離がいきなり 20km も減ってしまいます。うーむ、快適さと安全を取るか、走行可能距離を取るか、究極の選択だな、こりゃ(^o^;)>poripori

借用したリーフは、S タイプといって、どうやらヒートポンプを採用した現用型ではなくて、寒い旧タイプを廉価版に仕立てたものらしい。シートヒーターで腰のあたりを温めたり、ハンドルヒーターで握る手を温めたりするなどの涙ぐましい努力は認めますが、寒い体育館でホッカイロだけで我慢するようなもの。気温が 3℃の車内というのは、いくらなんでも寒すぎます。

なるほど、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関は、余熱を排熱するだけで、エネルギー効率が悪いという説を鵜呑みにしていましたが、それは間違いでした。ガソリンエンジン等は、燃焼によるエネルギーを動力に用いるとともに、熱を暖房にも利用していたのですね。だから、いくら暖かくしても、走行キロ数には影響しにくいのでした。



職場への通勤にも乗って行きましたが、周囲の注目度はたいへん高く、「どうですか」という質問が続きました。「寒いよ」というと、怪訝そうな顔をする人が多く、これは体験して初めてわかることなのでしょう。その意味では、S タイプを試乗車に選んだのはディーラーのミステイクかも。ヒートポンプを採用した最新型ならば、もう少し好印象になったかもしれません。

返却する日、職場からディーラーまでの帰路、がんがん暖房を入れて、音楽を鳴らしながらぐいぐい走りました。たどり着けば良いのですから、電池の残量を気にせず走れて、これはたいへん快適でした。




夜間電力を使って自宅で充電すれば、一ヶ月の経費が2~3,000円程度で済んでしまうというのは相変わらず魅力的ですが、冬季間に山形から仙台や酒田への往復が困難というのは、実際問題としてやはり困ります。街中で近距離の利用が中心という人ならば話は別ですが、残念ながら私の利用状況とはマッチしないようです。電池の性能が改善されて、1回の充電で 400km 以上走れるようになったら、快適性と走行距離のトレードオフではない利用が考えられ、たしかに事態は劇的に変わるだろうと思います。



思いがけず、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関の美点を再発見することとなった電気自動車体験、寒い寒い数日間でした。誠実に対応してくれたディーラーの皆さんには申し訳ないことながら、後継車選びは振り出しに戻り、愛車ティーダ・ラティオをもう少し長く乗ろう、という結論になってしまいました(^o^;)>poripori

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