徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

海達公子没後86年

2019-03-23 22:06:02 | 文芸
 3月26日(火)は大正から昭和初期に天才少女詩人と謳われた海達公子の没後86年の日に当たる。荒尾総合文化センターでは現在、毎年恒例の「海達公子まつり」が行われている。
 激動の時代の中に埋もれてしまった海達公子を発掘したのが、教職でありまた歌人でもあった規工川佑輔先生。その規工川先生も2年前に他界され、現在、玉名市立歴史博物館において「規工川佑輔と歌を詠む人びと」展が行なわれている。
 11年前、規工川先生のご指導を受けながら、海達公子の生涯を15分ほどのスライドにまとめ、公子ゆかりの方やファンの方たちに試写会を行なったことがある。事前に規工川先生に作品をチェックしていただいた時、先生のご指摘で唯一カットした部分がある。それは、公子の初恋に関する話だった。この公子の初恋はいろんな事情があって実ることはなかったのだが、先生は「相手の方ももう亡くなっているが、ご家族がまだ健在かもしれないので、今回は差し控えよう」という主旨だった。それも今となっては懐かしい思い出となった。

▼2008年7月7日 熊日新聞