徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ゼロの焦点

2009-09-29 23:30:43 | 映画
 松本清張の「ゼロの焦点」が再映画化され、11月に公開される。前作は、野村芳太郎監督、脚本:橋本忍・山田洋次、撮影:川又昂、音楽:芥川也寸志という、あの「砂の器」と同じチームが、「砂の器」の13年も前に作った名作だ。日本海の陰鬱な空と海、悲しい運命の人間模様をサスペンスフルに描いていて、今でも強烈な印象が残っている。
 今回は「ジョゼと虎と魚たち」や「メゾン・ド・ヒミコ」などの犬童一心監督だが、はたして出来ばえはどうだろうか。前作が作られてから既に48年経ち、時代背景もすっかり変わった今日、終戦後の空気感が出せるだろうか。広末涼子、中谷美紀、木村多江らの女優陣が、前作の久我美子、高千穂ひづる、有馬稲子らに、どこまで迫れるかも一つの見どころだ。

秋だなぁ・・・

2009-09-28 10:09:47 | その他
 9月もあと3日となったが、今朝から「街道てくてく旅 山陽道」の秋編がスタートし、連続テレビ小説も「ウェルかめ」が始まった。すっかりシーズンが変わったと実感させられる。秋もたけなわだ。今年もあと3ヶ月だが、やるべきことはたくさん残っている。あらためて気合を入れ直す。
 秋の声を聞いて、まず思い出す歌はこれ。詩をあらためて読んでみて、戦時中の歌だったことを思い出した。

「里の秋」
       斎藤信夫作詞・海沼実作曲

 静かな静かな 里の秋
 お背戸に木の実の 落ちる夜は
 ああ 母さんとただ二人
 栗の実 煮てます いろりばた

 明るい明るい 星の空
 鳴き鳴き夜鴨の 渡る夜は
 ああ 父さんのあの笑顔
 栗の実 食べては 思い出す

 さよならさよなら 椰子の島
 お舟にゆられて 帰られる
 ああ 父さんよ御無事でと
 今夜も 母さんと 祈ります


ここは天国か!? 番所の棚田

2009-09-26 15:44:25 | その他
 今日は、家内と母を連れて、山鹿市菊鹿の番所の棚田を見に行った。テレビで、今が見ごろというニュースが流れていたので思い立った。大型連休は終ったものの、今日も多くの観光客が来ていた。畦道の中に足を踏み入れ、辺りを見回した瞬間、まだ行ったことはないが、「ここは天国か!?」と思った。この世のものとは思えぬ黄金と真紅の鮮やかなコントラストがそう感じさせたのか、はたまた彼岸花の持つイメージがそう思わせたのか。それはさておき、すぐ傍を流れる清流を眺めていたら、それを求めて急峻の地に分け入り、田んぼを開き、それを支える膨大な量の石積みを築いた先人たちの苦労が偲ばれた。








連続テレビ小説 「つばさ」から「ウェルかめ」へ!

2009-09-25 20:41:52 | テレビ
 いよいよ28日(月)から、NHKの連続テレビ小説が「つばさ」に替って「ウェルかめ」がスタートする。最近はNHKの連ドラはあまり見ていないのだが、今度の「ウェルかめ」は三つの点で注目している。
 その第1は、ヒロインに抜擢された倉科カナが、わが熊本の出身だということ。しかも、わが家からすぐ近くの信愛女学院出身だというので、よけい親近感がわく。
 第2は、舞台が徳島県の美波町であり、今、僕が取り組んでいるシナリオと同じなので、セリフの中での方言の使い方がとても参考になるであろうということ。
 第3は、脇を固める女優陣が、びっくりするくらい僕の好きな女優さんが集まっていること。すなわち、羽田美智子、室井滋、坂井真紀、岩佐真悠子、星野知子というキャスティングだ。この面々がどういう風に絡むのか、大いに楽しみだ。

吉俣良 その“せつないメロディ”は・・・

2009-09-23 22:24:50 | 音楽芸能
 先週、9月18日のNHK「トップ・ランナー」は、大河ドラマ「篤姫」などの音楽を担当して人気の作曲・編曲家、吉俣良だった。彼は現在、“せつないメロディ”を書かせたら当代随一と言われているそうだ。たしかに、ドラマ「風のガーデン」などの音楽でも、いかんなくその実力を発揮している。また、別の表現では、彼の作る音楽は、“メロディが立っている”とも言われる。つまり、サウンド・トラックのフルオーケストラで演奏しても、メロディがしっかり聴こえるとでも言ったらいいのだろうか。
 “せつないメロディ”で思い出す作曲家といえば、僕にとっては何といっても、ヘンリー・マンシーニだ。イタリア系アメリカ人の彼が作る音楽は、洗練された響きの中に、どことなくイタリア民謡を感じさせる時がある。「ティファニーで朝食を」「酒とバラの日々」「シャレード」「ピンクの豹」「ひまわり」etc. 彼の作った映画音楽には随分楽しませてもらった。
 吉俣良はまだ、どちらかというとテレビ中心に活躍しているが、これから映画の方にも、どんどん進出して行ってほしい。


藤崎宮例大祭 朝随兵

2009-09-21 15:57:21 | その他
 今朝は5時に起き、孫たちと一緒に、何年ぶりかで朝随兵(あさずいびょう)を見に行った。鳥居内の参道沿いに陣取ったが、神幸出発前の、ちょっとした緊張感漂う雰囲気や大太鼓の響きで神幸が始まる瞬間の高揚感は何とも言えない。そして飾り馬の馬追いの勢子たちが鳴らすラッパや鐘太鼓と威勢のいい掛け声が聞こえると、興奮は最高潮に達する。やはり熊本市民にとって、この祭りは特別なものだ。












シルバーウィーク

2009-09-20 20:55:16 | その他
 昨日の夕方から、久留米の次男ファミリーが来た。今日はみわが電車に乗りたいというので、次男ファミリーを藤崎宮から菊池電車に乗せ、僕と家内は車で終点の御代志駅に先回り。再び合流した後、阿蘇の西原村方面へ向かう。ところが、熊本空港を過ぎるあたりから大渋滞。今まで見たこともないような車の列に、先へ進むことを断念し、Uターン。ちょうど昼飯時でもあり、熊本ラーメンでも食べてから熊本港に船を見に行くかと、まず力合の黒亭を目指す。ところが、途中で道を間違えてウロウロ。腹も減ってきたのでそのまま熊本港へ直行して、そこで昼食ということになった。初めて見る大きなフェリーにみわもてっぺいも興味津々。今度いつかフェリーで島原に行こうと約束した。


映画「半次郎」クランクイン

2009-09-19 09:04:51 | 映画
 今日は夕方から、映画「半次郎」の撮影準備を手伝うため、わが家から歩いて10分の熊本地方裁判所へ行く。明治時代の洋館の面影を残す建物は数少ないため、ここの旧舘の2階を、明治政府の内務省に見立てて撮影を行なうそうだ。既に今日から鹿児島を皮切りに撮影が始まっており、明日は「坂の上の雲」などでも使った三角西港、明後日は美里町、そして22日が裁判所という日程のようだ。その後も熊本、鹿児島、宮崎などを転々としながら撮影が続くらしい。
 半次郎とは、幕末および明治初期に活躍した桐野利秋こと中村半次郎のことで、別名“人斬り半次郎”と恐れられた薩摩藩士。西郷隆盛と行動をともにし、西南戦争で、城山における西郷の自決を見届けた後、戦死した、いわゆる“ラストサムライ”の一人である。映画「ラスト サムライ」で、真田広之が演じた氏尾は、中村半次郎がモデルだとも言われている。鹿児島出身の俳優、榎木孝明さんは中村半次郎を映画化することが永年の夢だったそうで、この映画の企画および主役半次郎を演じる。

Early Morning Rain

2009-09-18 01:33:55 | 音楽芸能
 ピーター・ポール&マリーのマリー・トラバースさんが亡くなった。60年代のフォーク全盛期、最も好きなフォーク・グループがPPMだった。中でもマリーがグループの象徴的な存在だったのでショックが大きい。「パフ」「レモン・トゥリー」「悲惨な戦争」「花はどこへ行った」「500マイルも離れて」「天使のハンマー」「風に吹かれて」「悲しみのジェットプレーン」etc.どれも好きな歌ばかりだ。
 ピート・シーガーやボブ・ディランらの歌も、PPMの手にかかると、とても洗練された音になった。PPMの唄った歌の中でも、僕が一番好きな歌が「Early Morning Rain」だ。これも多くのアーティストが歌っているが、僕はPPMのバージョンが一番好きだ。美しいハーモニーの中に、寂しい雨の情景が浮かんでくる。

In the early morning rain, with a dollar in my hand
With an aching in my heart and my pockets full of sand
I'm a long way from home, and I miss my loved one so
In the early morning rain with no place to go

早朝の雨の中、僕の手には1ドル紙幣だけ
こころが痛み、まるでポケットには砂がつまっているよう
家から遠く離れ、愛するものも失ってしまった
早朝の雨の中、僕は行くあてもない


鳩山首相のお祖父さん

2009-09-17 18:17:14 | その他
 鳩山首相は、母方の祖父、石橋正二郎さんとよく似ている。特に、あのギョロッとした目が笑うと、涙袋が優しい表情をつくる瞬間がよく似ている。石橋正二郎さんにお会いしたのは1971年のことだから、もう38年も前のことだ。既に80歳を過ぎ、足も少し不自由になっておられた。奥様と二人で建設中だったブリヂストン熊本工場を視察に来られた。入社して間もなく、広報の担当をしていた僕は、視察の間中、ずっとそばで写真を撮ることになった。なかなか、近くに寄れない僕に、当時の工場長だった堤さんから「もっと近くに寄って撮れ!」と怒られた。そんな僕を石橋さんは優しく微笑みながら見ておられた。テレビで鳩山首相の表情を見る度に、あの日の石橋さんの優しい目が思い出される。

秋の風情・・・

2009-09-16 17:03:22 | その他
 今日は、シナリオの構想に詰まったので、心身をリフレッシュしたくて午後から散歩に出た。あまり行ったことのない方向に行ってみようと、池田町から上熊本の方に下り、鹿児島本線の踏み切りを渡って、井芹川の川べりまで行った。辺りは稲刈りも近いと思われる田んぼが広がっていた。畦道には彼岸花が咲き始め、赤トンボが盛んに舞っていた。神風連の志士たちが自刃した跡という慰霊碑のそばで、おばちゃんたちが井戸端会議をしながら、水を汲んでいたのでたずねてみると、湧水だという。へぇ~、こんな近場にあったかと思いながら、持っていたお茶のペットボトルの残りを捨てて、水を汲ませてもらった。飲んでみると確かに美味い。今度はポリタンクを持ってこようと思った。






プレシャス・タイム

2009-09-15 18:27:11 | 音楽芸能
 平原綾香のもうひとつの顔はサックス・プレーヤー。今年2月の熊本のツアーでも、父親譲りの素晴らしいアルトサックスを披露してくれた。今回演奏したのは、ヴォーカルでもやることのある「プレシャス・タイム」。僕は一時期、フュージョン系のジャズにのめり込んだことがあり、渡辺貞夫が増尾好秋らと一緒に熊本にやって来た時、見に行ったりしたものだ。この「プレシャス・タイム」もフュージョン系の曲。彼女の演奏を聴いているうちに、かつての虫が騒ぎ出すのを覚えた。彼女はもちろんヴォーカルが最優先だが、サックスの方もこれから積極的に演奏してもらいたい。目指せ日本のキャンディ・ダルファー!!!

▼写真をクリックすると動画を再生します!

今日は何の日?

2009-09-15 17:07:04 | その他
 今朝、5時半に目がさめた。薄い掛け布団ではちょっと寒かった。ふとカレンダーを見た。9月15日だ。ひと昔前なら、熊本の秋の風物詩、藤崎宮例大祭の日。かつて、随兵寒合(ずいびょうがんや)と呼ばれていた肌寒さの中を、朝随兵を見に出かけていた時間だ。しかし、今では敬老の日が第3月曜日に変わったあおりを受けて、祭も第3月曜日となり、日にちは不定となった。おかげで最近では、祭りの日が近づいても、今ひとつ気分が乗らなくなってしまった。だいたい国民の祝日や祭などというものは、日にちそのものに意味があったはずである。経済性を優先して日本人の精神的なものがどこかに押しやられている一つの典型である。全くケジメのない国になってしまった。
 ところで今日は「老人の日」であることを知っている日本人が、いったいどれほどいるだろう。「敬老の日」ではなく「老人の日」だ。「敬老の日」を第3月曜日に移す際、高齢者団体からクレームがついて、申しわけに「老人の日」としたらしい。何じゃそりゃ!という感じだ。これからもおそらく、日本の伝統的な風習や慣行を、国が率先して壊していくのだろう。

あゝモンテンルパの夜は更けて

2009-09-13 21:41:04 | テレビ
 今年、33回忌を行なった祖母が一番好きな歌手だった渡辺はま子。昭和27年頃、その祖母に連れられて、熊本市公会堂で行なわれたNHKの音楽会に渡辺はま子を見に行ったことがある。まだ6歳くらいだった僕ですら、色の白い綺麗な人だなぁと思った記憶がある。アメリカ人のクォーターだということは、ずっと後になって知った。
 その渡辺はま子の、有名なモンテンルパの話をドラマ化した「戦場のメロディ」が昨夜放送された。正確には「刑務所のメロディ」なのだが、それだとフィルム・ノワールになってしまうので、あえて「戦場・・・」としたのだろう。このドラマは見ないつもりだった。小さい頃から話を聞かされていたし、昔、映画化されたのも見ていたから、見れば泣くに決まっていたからだ。しかし、放送が始まる時間になるとやっぱり見ずにはおれなかった。祖母がそうさせたのかもしれない。そしてやっぱり泣いた。

アンドレ・ギャニオン & 平原綾香

2009-09-12 21:41:48 | 音楽芸能
 今日は午後から久しぶりに雨も降り出し、特に出かける用事もないので、心静かに音楽でも聴こうと思った。そんな時、必ず聴きたくなるのがアンドレ・ギャニオンだ。ピアノだけでもいいのだが、平原綾香の歌付きとなれば、なおさら結構。まさにヒーリング・ミュージックだ。TVドラマ「優しい時間」の中で使われた「明日」と「ありがとう」、心が洗われるような気がする。いずれも作詞は松井五郎さん。