関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

全国学力テスト再び・・

2008年04月22日 | 子育て・教育

 今日、第二回目の全国学力テストが実施されました。

 私は昨年の議会で、「有害・無益であり、鶴岡市として不参加とすべき。個人情報保護の観点から、無記名または記号記入とすべき。」と質問していますが、教育委員会は、「あくまで現状を把握し、児童・生徒の指導に生かすためで、競争を助長する結果公表はしない。個人情報保護は要望を承っておく」(大要)という答弁でした。
(07.4.6付けブログ)


 その後、全国各地で「学力競争」の歪んだ動きが広がりました。

 「全国一位」になった秋田県では、「予備テスト」や「補修」がおこなわれていたといいます。

 東京都杉並区和田中学校では、「夜スペ」と称する進学塾による有料夜間塾がおこなわれ、全国に波紋を広げました。


 子どもの権利・教育・文化全国センター代表委員の三上満さんの17日付日刊あかはた新聞での発言がすべてを言い尽くしていると思いました。
(勝手ながら一部を抜粋させていただきます)

 「一番の問題は、『学力』競争が優先して、学校の教育活動を非常に単純化し、豊かさを失わせることにあります。
 学校が本来持つべき豊かな人間形成につながる文化や生活、子どもの自主的な活動などがどんどん削り落とされ、教育活動がやせ衰えてしまいます。
 学力だけが人間の価値であるというような風潮が生まれることは子どもたちの人間形成にとって大きな問題です。~中略~
 みんなと一緒にできるようになることに喜びを感じる連帯感、仲間意識、友情、共感ー。そういうものを育てていくことがいまの社会にとって重要ではないでしょうか。
~中略~
 教育とは何なのかが問われています。試行錯誤や豊かなふれあいがあって、子どもたちが失敗したり、反省したり、学んだり、時には言い争ったりしながら人間性をみがいていく。そういう教育の豊かさを大切にしていくときだと思います。」


 「甘い」と言われるかもしれませんが、私見では、鶴岡市教育委員会としては、このテストにそれほど積極的な意味は打ち出してはいないように思われます。
 今のところ「結果公表もおこなわない」と言っています。
 
 参加しない自治体が全国で犬山市しかないという状況の中で、「本市は参加しない」という判断をすることは、相当の信念と政治的な条件を要することであり、それをしないことをもって「とんでもない教育行政」ということはちょっと無理があります。


 結局、三上さんのいう通り、「教育は本来どうあるべきか」という市民の討論の中で深めていくしかない(深める機会とする)ということだと思います。
 3月議会でも、「市民的な討論を広げてほしい」と求めました。