レオが特訓する代償として

 ウルトラマンレオはタロウまでのM78星雲光の国出身ではなく、
獅子座のL77星出身というところで歴代のウルトラ兄弟と違う設定
が可能になった。

 だから石油ショックの影響から予算が激減し光学合成の予算が少
ないのを逆手にとってブルース・リーの影響から拳法ブームだった
時代の流れを汲んで、光線技を使わずに高い身体能力を生かした体
術=宇宙拳法の達人という設定ができた。

 拳法になると師匠と弟子の関係が出てくるのだが師匠=ウルトラ
セブンと弟子=レオの間に特訓が入るわけだが、そのためには最初
の戦いで敗れる事が特訓するモチベーションになるため必ずレオの
敗北が描かれる事になった。

 これに予算不足を補う措置で前後編作品にしたわけで、こうなる
と前編のラストで敗北して終わる事が手っ取り早く前編での敗北~
後編は特訓~再戦で勝つといった流れがレオの前半だった。

 その流れが50年前の今日OAされた2話の特訓でブラックギラス&
レッドギラスの双子怪獣が巻き起こすギラススピンを破るため、ダ
ンからきりもみキックの特訓を課せられ最終的にこの技で双子怪獣
の首を撥ねて勝利というのが前半のフォーマットになった。

 ただし私も含めて当時の視聴者の中心である子ども達は録画機が
なかったという事から、ただでさえ前後編制は敬遠されがちなのに
主役のレオが必ずといっていいほど敗北するというのがネックにな
ってレオ=弱いヒーローという図式がもたらされたのではないか。

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
« インターネッ... U23日本代表、... »
 
コメント
 
 
 
Unknown (Bill McCreary)
2024-04-19 23:51:25
レオの場合、2回の戦闘シーンと特訓シーンがあると、30分番組ではややストーリーが苦しかったですね。私なんか「怪奇シリーズ」や「民話シリーズ」は物足りず、「円盤生物シリーズ」のような濃い人間関係のほうが面白かったりするのですが、本放送時の視聴児童には、ややとっつきにくかったかもしれませんね。

個人的には、45話の「まぼろしの少女」のような作品はわりと好きです。
 
 
 
Unknown (tamutamu)
2024-04-20 11:44:40
俺は第3クールの民話シリーズが好きかな。この時期はレオ=ゲンにとって序盤からの苦労が実って、束の間の平和を掴み取ったクールだったように見える。内容的にも「マン」「帰マン」の話をアップデートしたような感じだったしね。

話は変わるが、レオの顔を見るとゲン役の真夏氏に見えてくる。設定上はゲンはレオ自身が変身した人間態だから、それも手伝って自ずと真夏氏に見えてくるんです。
同様にセブンが森次氏、80が長谷川氏、メビウスが五十嵐君、といった具合にウルトラマン自身が人間態に変身した設定に習っている者は演者の顔に見えてきます。
まだ実現はされていないが、ゼロも声担当の宮野真守くんに見えてくるんですよね。セブンの息子であるゼロだから、いつの日かセブンと同じ設定でゼロの人間態を演じてもらいたいですね。
 
 
 
私も45話は好きですね (こーじ)
2024-04-20 17:41:26
>Bill McCreary様

 私も45話のブリザート編は好きで、トオル君と美山のオバちゃんのラストシーンなどジーンと来ます。

 どうしても特訓シーンは前編のラストで負けないといけませんから、それが子ども心にきつかったです。
 
 
 
それ言えますね (こーじ)
2024-04-20 17:46:34
>tamutamu様

 レオが真夏氏の顔と被るというのは言えると思います。
 コレ鏡京太郎の石田信之氏の顔がミラーマンと似ているという話が昭和の時代にミラーマン特集の対談で出てきましたから、ヒーローの人間態を演じると似てくるのではと思います。
 
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。